TOP 敏腕キャピタリストの着眼点 シードアーリーで億単位の投資を実行し、日本にメガベンチャーをつくる! 【後編】

2020/08/27

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敏腕キャピタリストの着眼点

第13回

シードアーリーで億単位の投資を実行し、日本にメガベンチャーをつくる! 【後編】

  • 組織
  • 経営
  • フェムトパートナーズ株式会社 ゼネラルパートナー 磯崎 哲也氏
  • 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO 井上和幸

企業価値1,000億超級をめざすベンチャーのみ支援する。 

磯崎哲也さん率いるフェムトパートナーズの投資方針は、主に次の3つである。 

  1. 投資対象は、「メガベンチャーを目指すITを用いたスタートアップ」。(かつ、原則として東京に本社機能があること) 
  1. 投資フェーズは「シードからアーリー中心」、投資金額は1億円以上。(実績は1社あたり、最初に1.5億円程度、通算で平均5億円程度。) 

また、同社が投資する基準は、「メガベンチャーを志向し、その可能性がある企業」であるため、2013年から始めて、投資はまだ10社程度に抑えているという。 (前編はこちら)

 

井上 この他に、投資の際のこだわりはありますか。

 

磯崎 資本政策として、「一番がんばる人、価値を一番生み出している人が一番シェアを持つべきだ」ということです。よく「大企業の子会社で始めたので社長がゼロ株しか持っていません」という話がありますが、我々がアーリー期までに投資するときには、「社長が6割~8割を持つような形に是正をしてから投資をする」ということにしています。そうしないと、その後の10億円単位の大型の調達が難しくなるし、そうすることで、社長のやる気も違うし、今までと全く違うベクトルになっていきますから。

 

井上 磯崎さんがベンチャー経営者をご覧になるときに、そもそもどういうところをご覧になっているのでしょうか。

 

磯崎 独立系ベンチャーキャピタルというのは、いかに大きい会社をつくるかを考えますが、それは我々自身がお金として儲かるということももちろんあるけれど、それだけではないのです。ベンチャーキャピタルという業種の素晴らしいところは、「社会に対する貢献度が大きいことをすればするほど、それがお金としても比例して入ってくること」にあります。

 

例えば、「5億円や10億円を儲けよう」という話であれば、ずるいことをしたり、人の裏をかくことでも実現できるでしょうが、メルカリやラクスルなど1,000億円単位の企業価値をつくろうとしたら、姑息な手段では無理です。ましてや、GoogleやFacebookというサイズのものはできません。「世の中のより多くの人に、より役に立つ事業、より大きなインパクトを与える事業とはどういうものか」と考えることが必要だと思っています。

ですから、私が起業家に求めることは、そういう「でっかい発想」を持っていて、目線がそちらの方を向いているかどうか――ということです。そのため、我々が投資する会社は、必ずメガベンチャーというか、企業価値1,00...

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プロフィール

  • 磯崎 哲也氏

    フェムトパートナーズ株式会社 ゼネラルパートナー

    長銀総合研究所で、経営戦略・新規事業・システムなどの経営コンサルタント、インターネット産業のアナリスト等として勤務。その後、カブドットコム証券の社外取締役、ミクシィ社外監査役、中央大学法科大学院兼任講師などを歴任。 早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。公認会計士・システム監査技術者。著書『起業のファイナンス』『起業のエクイティ・ファイナンス』。ブログ「isologue」や「週刊isologue」、Facebook等で情報を発信。

  • 井上和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    早稲田大学卒業後、リクルート入社。コンサルティング会社取締役、リクルートエグゼクティブエージェントマネージングディレクター等を歴任。2010年経営者JPを設立し、現職。