2020/08/26
1/1ページ
成功する経営者は皆、多読家。「TERRACEの本棚」
第120回
「スキルよりモラル」で、最強チームが構築できる/『「すぐやるチーム」をつくるたった1つの考え方』
- 組織
- 経営
- 三笠書房 編集本部 小野寺啓氏
成功する経営者は皆、多読家。
成功している経営者が注目している、読んでいる書籍をご紹介してまいります。
今回は、『「すぐやるチーム」をつくるたった1つの考え方』。
本書の編集を手掛けられた、三笠書房の小野寺啓氏に見どころを伺いました。
「すぐやるチーム」をつくるにはどうするか――。
答えはたった一つ。それは、「モラル感覚が近いチームにする」ことです。
本書では、上司と部下の「摩擦」や「誤解」をなくし、すぐ決まる、すぐ動くチームをつくるための画期的な考え方、「スキルよりモラル」に基づいたマネジメント法を紹介しています。
組織学習経営コンサルタントとして、これまで200社以上を指導してきた著者のところには、「チームをどうマネジメントすればいいのでしょうか」という声がたくさん届くそうです。
多くの上司が、「部下がなかなか動いてくれない」「部下の非効率な仕事の進め方にイライラする」といった悩みを抱えているのです。チームをうまく管理できておらず、「すぐやるチーム」とはほど遠いのが現状です。
たとえば、「なるべく急ぎで終わらせてほしい」といって、部下に仕事を任せたとします。上司としては、「今日中に」という意味だったとしても、部下は「一週間以内に」と解釈する場合があります。
「なるべく急ぎ」という言葉に対するモラル感覚(価値観)が異なっていることで、仕事の進め方にズレが生じてしまっているのです。
結局、上司は「なるべく急ぎといったのに、どうしてやらないんだ!」と部下を叱りつけます。部下は「この仕事を終わらせたらすぐ取りかかろうと思っていたのに」と上司に対して不信感を持ちます。
こうした価値観の違いによる摩擦がありとあらゆる場面で生じ、チーム全体の仕事の効率を下げているのが、「なかなか動かないチーム」の原因なのです。きっと、思い当たる節があるのではないでしょうか。
それを防ぐためにも、「モラル感覚が近いチーム」をつくるべきなのです。上司と部下のモラル感覚が一致していれば、いちいち細かく指示する必要はなくなります。
つまり、チーム内で価値観を共有することで、メンバー全員が自分から積極的に動き出す「すぐやるチーム」へと変わっていくのです。
「チームビルディング」「チームマネジメント」というと、「能力の高いメンバーを集める」「部下の能力を伸ばす」のように、「スキル」だけに目を向けていることがほとんどです。
しかし、チームづくりで大切なのは、「スキル」より「モラル」なのです。「モラル感覚が近い人」を集めれば、いちいち指示を出さなくても、イメージ通りに部下が動いていってくれるようになり、チーム全体の生産性が大きく向上するのです。
本書では、著者の経験と知恵を結集してつくりあげた「すぐやるチーム」をつくるためのノウハウについてお話ししていきます。
部下やチ...
こちらは会員限定記事です。
無料会員登録をしていただくと続きをお読みいただけます。