TOP ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術 最速で課題を解決する 逆算思考

2019/07/04

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ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術

第37回

最速で課題を解決する 逆算思考

  • キャリア
  • ビジネススキル
 

この止めるというのが、2つ目の考え方につながります。

 

2つ目は、「重要な仕事に絞る」ということです。別の表現をすると、やるべき仕事に集中するということです。

 

私自身、私がやるべきことと、やらないことが明確なのです。リクルート時代から、相談を受けても、それはやりませんと明確に伝えることができました。このような表現をすると、あなたがわがままだからそのような取捨選択ができるのだと思われるかもしれません。確かにわがままではあります(笑)。

 

しかし、誰にとっても時間は有限です。重要ではない、やるべきではないテーマに取り組むほど人生は長くないのです。重要な、やるべきことに集中することが重要なのです。やらないことを決めるというのは、生産性が高い仕事をするうえで重要なポイントなのです。

 

3つ目は、私が「広げて、閉じる」という表現をしている考え方です。

 

最高のGoalはMoon Shootレベルです。そこにたどり着く方法は簡単には見つかりません。そこにたどり着くようなイノベーティブな方法を見つけるのは簡単ではないのです。「できる限りたくさんの選択肢を見つけ」て、そこから「最適な選択肢を選ぶ」ことが必要です。つまりたくさんの方法を見つける。つまり「広げる」というプロセスとその中から最適な案を見つける。つまり、「閉じる」プロセスが必要なのです。

 

そして、広げる時には、できる限り思考を自由にするのがポイントです。選択肢を広げる際に、ベストプラクティスや事例というのを参考にすることがあります。とても良い考え方です。ところが、その事例を同業に絞って入手するケースが多いのです。しかし、同業だけを参考にするのではもったいないのです。異業種や一見関係ないところから事例を持ってこれるかが、ポイントなのです。

 

この本の4章では、この広げる観点を28挙げてみました。これ、かなり力を入れて書きました。

 

誰と一緒に考えるのかも重要です。若者、ばか者、よそ者と考えると従来の発想とは違う方法が見つかることがあります。私がどこかに異動する際、あるいは現在のように新しいチームに入る時は、「よそ者」であり、その業界の常識を知らない「ばか者」の役割を担っているのです。

 

 

まとめると

 

1、Moon Shootレベルの「重要な仕事」に絞り、

 

2、Moon Shootレベルの高いGoalを目指し、そこから「逆算」して仕事を設計する。

 

3、Moon Shootを実現するために既成概念を外し、「さまざまな選択肢の中から、最適な方法を選択」し、実行する。ということです。

 

超一流の人は、この3つの考え方をいつも当たり前に実践しています。一流の人は、おおよそ実践しています。そして、普通の人は、この3つの考え方を知らない、あるいは知っていても、ついつい忘れてしまいがちなのです。この本では、私が常に意識している、これら3つの考え方の具体的な実行方法をまとめました。よかったら手に取ってください。

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■書籍情報

『最速で課題を解決する 逆算思考』
著者: 中尾 隆一郎
出版社:秀和システム
価格:1,944円(税込) 

この記事は、アイティメディア株式会社の許諾を得て
「ITmediaエグゼクティブ『ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術』」
の連載から転載したものです。無断転載を禁じます。
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プロフィール

  • 中尾 隆一郎氏

    中尾 隆一郎氏

    FIXER 執行役員副社長

    1989年大阪大学大学院工学研究科修了。同年リクルート入社。リクルート住まいカンパニー執行役員(事業開発担当)、リクルートテクノロジーズ社長、リクルートワークス研究所副所長などを経て、現職。旅工房 社外取締役を兼任。

    著書に「リクルート流仕事ができる人の原理原則」「営業マン進化術」「転職できる営業には理由がある」など成長し続ける組織つくりを支援するTTPS勉強会主催。

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