2019/07/03
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イマ、ココ、注目社長!
第33回
メンターに出会って本物の経営者へ 100年ビジョンを基に「令和時代のポスト・ホンダ」をめざす。【前編】
- 注目企業
- 経営者インタビュー
- 組織
- 経営
- 鳴海 禎造氏 glafit株式会社 代表取締役CEO
「そうそう、こういうバイク(自転車)が欲しかった!」――。
「glafitバイク」の存在を知ったとき、こんなふうに膝を打つ人も多いことでしょう。「glafitバイク」は、小型の電動バイクですが、そのほかに普通の自転車のようなペダル走行や「自転車×バイク」のハイブリッド走行もできる、次世代型の乗り物です。しかも、工具を使わずに折り畳みができ、重量も約18kgと軽い。専用バッグに入れて電車やクルマで持ち運びすることも簡単なのです。
この製品を開発したのは、glafit株式会社。創業者の鳴海禎造氏(代表取締役CEO)は、15歳から学業の傍ら商売を始め、大学卒業後にそのまま起業。波乱万丈の中で経営者として行き詰まりを感じていた31歳のときにメンターと出会ったことで、人生が大きく変わったといいます。100年ビジョンで「令和時代のポスト・ホンダ」をめざす鳴海社長に話をうかがいました。
(聞き手/井上和幸)
アイデアと好奇心とバイタリティの塊--。鳴海禎造社長の話をうかがっていると、そんな言葉が浮かんできます。
ビジネスを始めたのは15歳から。経済的な理由ではなく、ライフスタイル上の選択ゆえ、「家の中にほとんど物がない家庭」に育った鳴海さんは、欲しいものは自分の知恵と努力で手に入れるという発想を身に付けます。
例えば、洋服などは、東京と地元・和歌山県との間にある情報格差、流行時期の違いを利用して、自分で仕入れて友人たちに転売。その差益で自分の着る分のお金を手に入れていました。
また、パソコンも、部品を安く買い集めてきてオリジナルPCを製作。それを受注組立で販売していたそうです。
次に夢中になったのは、自動車のパーツ。この商売も当時世の中に登場した「ヤフオク」を利用して上手くいったため、大学卒業後は企業に就職せず、そのまま商売の道へ入りました。借金をして土地を買い、カーショップ「RMガレージ」を個人創業。その後は、これまで国内外の計6社の経営や立ち上げに携わってきました。
そして、どれも商売自体は上手くいっていたのですから、すごいアイデアとビジネスセンスの持ち主と言えるでしょう。
とはいえ、会社の経営となるとそれだけではできません。若き日の鳴海社長は、商売繁盛の陰で、かなりの苦労も味わってこられたようです。
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