2019/01/17
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異能の経営者 ~ I know. ~
第11回
【J PREP 斉藤氏】“問い”のない学校の授業に、違和感を覚えた。(Vol.1)
- キャリア
- 経営
- 経営者インタビュー
- 斉藤 淳氏 株式会社J Institute代表取締役CEO
今回から登場いただくのは、小中高生を対象に英語と教養教育の塾を運営する、
J PREP斉藤塾の代表、斉藤淳氏。
子供の数が減る一方で、斉藤氏の運営する塾は生徒数が増加し続けている。
では、その斉藤氏が学生時代にどのような学習を受け、何を感じてきたのか。
斉藤氏に詳しく聞きながら紐解いてみる──。
■学校の授業は本当につまらなかった
――子供の頃、どのようなお子さんでしたか。私は山形県酒田市の米農家の長男として生まれたのですが、小学校3年生ぐらいから短波放送を聞くのが好きでした。
――短波放送、ですか。
ええ、ラジオで「民主主義ではない国からのメッセージ」を聞くのが好きだったんです。
――民主主義ではない国からのメッセージを聞く、と言いますと?
例えば、ソ連がやっていたモスクワ放送とか、北朝鮮の朝鮮中央放送、中国の北京放送などです。あと、民主化する前の韓国の放送もそうですね。
――それは日本語で放送していたんですよね。
そうです。聴きながら、そういった「民主的じゃない国」がどういった形で国政を運営しているのか、ということに興味を持つ、変わった小学生でした。「政治が間違うと、とんでもないことになるんだなあ」とか思いながら。
――なんだかすごい小学生ですね。中学受験とかはされなかったんですか?
いえ、一切していません。田舎でしたから、そもそもそのような選択肢がありませんでした。それでも知的な刺激を求めていたんでしょうね。それで、自分でラジオ組み立てて、世界中から電波を受信する作業にはまっていました。
――ラジオばかり聴く少年だったんですね。
それが自分の後々の知的な興味が展開していく、そもそもの原体験になっています。当然ながらインターネットも何もない時代だったので、ラジオがすごく面白かったんですよ。新聞にも載らない、学校の授業では取り上げてくれない重要な出来事とかも知ることができましたし。