2021/01/20
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エグゼクティブ転職 経営者JP井上の視点
第30回
面接相手によって、面接時に話す内容は変えるべきなのか?
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KEIEISHA TERRACE ユーザーの幹部各位が転職活動で面接相手としてお会いになるのは、多くの場合、事業・部門責任者クラス、人事責任者、そして社長です。
自社に迎えるべき幹部を選ぶ目という意味では現場責任者も人事も社長も共通だと言うものの、一方ではどうもそれぞれであなたを見る視点が異なるようにも思われます。これらのキーパーソン全員からの評価・信任を得られなければ、その企業との縁を得ることはできない訳ですが、そうしますと応募者の皆さんは、果たして面接相手毎に何を話すかを変えるべきなのでしょうか?あるいは、変えるべきではないのでしょうか?
面接相手によって変えるべきことは、「話題のスポットの当て方」
その答えは、YESでもあり、NOでもあります。まず、YES=<面接相手によって変えるべきこと>から見てみましょう。
当然のことながら、面接官それぞれの立場から、彼らの関心事や目の行く先は異なります。
ですから応募者の立場としては、「どの部分にスポットを当てて話すか」「相手のスコープ(空間軸と時間軸)に合わせて話す」についてしっかり考え、相手が求める内容、相手の表情もしっかり見ながら、自分の中のどの部分を切り出して伝えるかが、<面接相手によって変えるべきこと>です。
事業部責任者・部門責任者クラス相手なら、当該事業や部門であなたがいかに即戦力性を持つかについての情報にフォーカスして伝えるべきです。CHOや人事部長など人事責任者なら「現場や社長からの要請に合致する人か」という視点となりますので、募集ポジションの要件+自社や当該応募先組織との人物タイプマッチに目がいきます。
そして社長は、これらのことは満たしつつ、「そこに留まらない何か」「将来的に大化けしそうな人かどうか」といった、あなたの”突出したもの” ”未来に得られそうなもの”に目がいきます。
これらのモードチェンジ、スコープスイッチには、幹部クラスの皆さんであればぜひ臨機応変に対応したいですね。
面接相手によっても絶対に変えてはいけないことは、「あなたのキャラクター」
一方で、NO=<面接相手によって絶対に変えてはいけないこと>は、あなたのキャラクターです。事業部責任者・部門責任者、人事責任者、社長、どの面接者に対しても、あなたという人物のあり方、考え方、コミュニケーションスタイルは絶対に変えてはいけません。
面接官に個別対応しようとして、その都度自分の言っていることや考え方を変えてしまう人がいます。気持ちは分かりますが、そんなあなたに対して企業側では、「前回と今回で言っていることが違うな」「どっちが本心なんだ?」というすり合わせがされ、当然のことながらNGとなってしまいます。
相手に合わせようとするあまり、本来の自分では言わないことを言ったり、同調(迎合)してしまったりして、あとでしまったと思われる方も少なくありません。意味がないのでやめましょう。
転職活動時のみならず、平素の業務においても、「風見鶏」マネジャーは中長期的にみますと出世の道を閉ざされることになる場合がほとんど。八方美人では、あなたの軸がどこにあるか疑われますし、部下からの信任を得られないばかりか、実はもっともよく見ていて抜擢・降格の評価ポイントにしているのは社長です。気を付けて。
年下・役割下の面接官の場合、どうする?
幹部クラスのあなたであっても、人事担当者や部下に当たるような人が面接に出てくる会社もあるでしょう。企業側の事情によることもありますし、あなたと部下になる人たちとの相性を見たいという意図があることも多くあります。目上の面接官よりも戸惑うことが多いのがこのケース。どう対応するか?人事担当者については、”社内アウトソーサー”として現場や社長から預かった「求人票」の要件にマッチするかどうかを見ることが多いので、大人の対応として<MUST要件><BETTER要件><求める人物像>の記述に合致する要素を持つことを分かりやすく伝えましょう。
現場若手や部下に当たる方々が面接相手となったときは、グッドコミュニケーションに徹することです。相手が「この人と一緒に働きたいな」「自分の上司になって欲しい」と思ってくれるかどうかが大きな勝負となりますから、その視点で気持ちよく時間を過ごしましょう。ある意味、日頃のあなたの部下たちとのかかわり方や目線、距離感などが問われる瞬間です。
結論としては、面接相手によって自分を変える必要はありません。
というか、変えてはいけないのです。
その上で、限られた時間の中で、自分のどの側面を伝えるべきかについて意識的・戦略的に面接の時間を過ごしましょう。ちなみに「結論から」「具体的に」「端的に」話す、は面接成功のためのOS(基盤、動作システム)なので、くれぐれもご留意を。
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