TOP スペシャルコラムドラッカー再論 「マネジメントとは何か?それは何をするものか?」について、正しく理解されていない現実。

2024/02/02

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スペシャルコラムドラッカー再論

第400回

「マネジメントとは何か?それは何をするものか?」について、正しく理解されていない現実。

  • マネジメント
  • エグゼクティブ
  • 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

 

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マネジメントとは、事業に命を与えるダイナミックな存在である。

 

このドラッカーの一文には心震えるものがある。

 

「彼らのリーダーシップ無くしては、生産資源は資源にとどまり、生産はなされない。彼らの能力と仕事ぶりが、事業の成功、さらには事業の存続さえ決する。マネジメントこそ、企業がもちうる唯一の意味ある優位性である。」(『チェンジ・リーダーの条件』、2000年)

 

マネジメントが主導的な機関として出現したことこそ、人類の歴史における画期的なできごとであるとドラッカーは言う。
マネジメントほど、社会の新たな機関、主導的な機関として急速に現れ、絶対不可欠な存在であることが急速に明らかにされたものはないともドラッカーは述べている。

 

「マネジメントは、おそらく文明が存在するかぎり、基本的かつ支配的な機関として存在する。それは、経済システムの特性と、人的、物的な生産資源を託された組織体のニーズを考えれば、必然である。」(『チェンジ・リーダーの条件』)

 

さらにそれのみならず、マネジメントとは、現代社会の信念の具現であり、それは資源を組織化することによって人類の生活を向上させることができるという信念であるとドラッカーは断言する。

 

「経済発展が、人類福祉の向上と社会正義の実現の強力な原動力になるとの信念である。」(『チェンジ・リーダーの条件』)

 

物的な豊かさが人間精神の向上をもたらすとの考えは、昔ながらの唯物論とは真逆の、対立する考えだ。
もともとは、資源とは人間活動を制約するもの、あるいは環境への働きかけを制限するものとされた。資源とは神からの授かりものであり、不変のものだと。
これをコントロールするようになったのが現代文明であり現代社会である。

 

資源を生産的なものとすることを託された機関、すなわち経済発展の責任を託された機関としてのマネジメントは、現在の基本理念を反映する存在になる。
事実、ドラッカーが言う通り、マネジメントは不可欠の存在であり、それゆえにほとんど批判されることなく急速に発展してきたのだ。

 

ドラッカーの出現以来、実際にマネジメントの能力、真摯さ、仕事ぶりが決定的に重要な役割を果たすことになった。同時にマネジメントに対する要求のレベルは急速に高まり続けてきている。

 

「マネジメントは、その重要度の高さ、目立ち方、発展ぶりにも関わらず、社会の基本的な機関のうち、最も知られず、最も理解されていない。企業の中の人間さえ、マネジメントが何をしているか、何をすべきか、い...

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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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