起業から5年で売上50億。EC販売支援とブランド育成のためのM&Aを実現するECロールアップで急成長。【後編】

• 荒井 俊亮氏 株式会社ACROVE 代表取締役CEO

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荒井俊亮さん率いるACROVEは、創業5年で、今期売り上げは50億円を見込んでいる。現在は2020年秋から手掛けるメーカー・小売店様などのEC売上最大化を実現するためのツールや人材を提供するECプラットフォーム事業と、ブランド育成を目的としたM&Aと事業承継型M&Aを実現するECロールアップ事業の2本柱で、急成長。2022年6月にシリーズAラウンドで総額5億円超、2023年10月にシリーズBで総額11.4億円の資金調達を行いました。荒井さんは、採用やマネジメントに関しても大手企業の事例を参考に独自のシステムを構築しています。組織が急速に大きくなるなか、どのような手を打っているのか、その舞台裏を聞きました。

（聞き手／川内イオ）

クライアントの売り上げの伸び率は平均300％

――2020年10月よりEC支援事業に参入し、支援ツール「ACROVE FORCE」をリリースしました。現在約160社が御社と年間契約をしています。御社のサービスはどこが評価されているとみていますか？

荒井　コロナの時期に急いでECを立ち上げたところも多いと思うのですが、中小企業の中にはamazon、楽天、ヤフー、自社のECサイトをひとりで管理している人が多いです。オフライン販売であれば店舗数と運用担当者数は比例して増加します。

一方でEC販売はそうならないケースが多く、異なるモールの分析、戦略立案、実務までを少数の担当者ないしは一人で運用されていることが多いです。弊社が提供する支援内容は事業者様の課題を解決できるように、コンサルティングだけではなく、実務代行も実施しております。売上最大化に向けて事業者様と並走する点について、きめ細かいサービスと、評価いただいております。

――御社のホームページに、クライアントの売り上げの伸び率が平均300％と書いてあって驚きました。

荒井　弊社では、ツールを使ってクライアント様の戦略立案をサポートしています。例えば、100年以上続く出汁屋さんはテレアポがきっかけでクライアントになったのですが、もともと自社でECをやっていたので、Amazonでも需要があるという提案をしました。アカウント開設から並走させていただいたところ、EC販売開始たった1年で20数年をかけてつくった年商を超える売上を達成しました。

――300％達成の要因はなんですか？

荒井　まずは競合商品を徹底的に分析しました。そのうえでクリエイティブをしっかりつくり込み、多くある訴求ポイントを絞り視覚情報を簡潔に明確にし...