TOP イマ、ココ、注目社長! 最先端のXRやAIを活用し、新たな体験価値を創る。【前編】

2023/07/21

1/1ページ

イマ、ココ、注目社長!

第360回

最先端のXRやAIを活用し、新たな体験価値を創る。【前編】

  • 経営者インタビュー
  • 経営
  • 組織
  • 注目企業

 

60秒で簡単無料登録!レギュラーメンバー登録はこちら >

 

 

オンラインゲームの制作に始まり、現在はビジネス向けのメタバースプラットフォーム「XR CLOUD」で成長を続けるmonoAI technology株式会社。2022年12月に東証グロース市場に上場を果たしました。代表取締役社長の本城嘉太郎氏は、10代でオンラインゲームに出会い、27歳で起業しています。少年の頃の夢を叶えたように見える本城氏ですが、これまでの道のりは、決して平坦ではなかったそうです。

(聞き手/井上 和幸

 

オンラインゲームの黎明に遭遇し、27歳で最初の創業

――本城さんが起業に至る最初のきっかけをつくったのは、世界初の本格MMORPG「Ultima Online(ウルティマ オンライン)」との出会いだったと伺っています。

 

本城 「ウルティマ オンライン」を知ったのは、ゲーマーだった19歳のときです。初めてオンラインゲームに接して、そのあまりの刺激に驚きました。ゲームの中の世界が、自分がいない間にも刻々と変化し、現実社会と同じように経済が回り、プレーヤーが入れ替わっていく。それまでのゲームとは全く違う次元に至ったと感じました。この技術はゲームに留まらず、いつか世の中を変えるだろうと直感したんです。そして自分も、未来の世の中を変える仕事をしたいと思った。そんな想いが原点になっています。

 

――それで、社会に出るときにゲームをつくる仕事を選んだわけですね?

 

本城 ゲームをつくる仕事にもいろいろあって、例えば企画やグラフィックデザインという選択肢もあったでしょう。けれども自分にはプログラマーの道が入りやすかったし、向いていたと思います。子どもの頃から大好きだったゲームを仕事にし、ゲームの背景にある技術が分かってくること自体が、とても楽しかった。そして、プログラマーの道を選んだことが、結果としてmonoAI technologyの創業につながりました。

 

――若い頃から起業志向をお持ちだったのですか?

 

本城 そういうわけでもありません。実は、若い頃は「自分は40歳までは生きられないだろう」と思い込んでいたんです。幼少時から身体が弱くて、大病を繰り返したものですから。

 

そんなこともあって、あるとき、死を目前にしたホスピス入所者に「人生で一番悔やんでいること」を尋ねるという、いささか残酷な研究をまとめた本を読んだんです。その本によれば、約9割の人が「もっといろんなことにチャレンジしたかった」と語ったという。「自分は絶対にそうはなりたくない」と思いました。死ぬまでに、やりたいことは全部やっておこうと心に誓...

こちらは会員限定記事です。
無料会員登録をしていただくと続きをお読みいただけます。

プロフィール

  • 本城 嘉太郎氏

    本城 嘉太郎氏

    monoAI technology株式会社 代表取締役社長

    1978年神戸生まれ。ゲーマーだった19歳の時、世界初の本格MMORPG「ウルティマオンライン」に出会って強い衝撃を受け、将来ネットワークゲームを作ることを決意。サーバエンジニア、大手コンシューマゲーム開発会社を経て、2005年にmonoAIを創業。ゲームの開発を行いつつ、まだ日本でネットワークゲームを作る文化がなかった頃からネットワークゲーム開発の研究開発に着手。その成果を元に、2013年からモノビットリアルタイム通信エンジンの販売を開始。2018年に本社を東京から地元神戸に移転。2020年に大規模仮想空間基盤『XR CLOUD』をリリース。2022年に日本で初めてメタバース企業として情報を果たす。

    この登場者の記事一覧をみる