2023/01/17
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イマ、ココ、注目社長!
第304回
タレンティブな人々の情熱が作る経済圏で働き方も社会課題も解決する世の中を
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 籔 和弥氏 MOSH株式会社 Founder/CEO
ヨガや理美容、パフォーマンスなど、物理的なサービススタイルがゆえにオンラインでの提供が難しいとされてきたトレーナーやアーティストなどの世界。コロナ禍でさまざまな才能を持つ個人やスモールチームが試行錯誤を繰り返したなかで、現在、多くの支持を集めているのが、サービス業に特化したECプラットフォーム「MOSH」です。
「とにかく才能がある人、変人といわれる人が好き」。そのタレントとともに在るためにどうしたらいいのかを常に考え続けて来たというMOSH株式会社 CEOの籔和弥さんに、起業にいたるまでの経緯や今後についてお伺いしました。
(聞き手/井上和幸)
個人が持つスキルや経験を気軽に売れる仕組みを作りたい
――口コミグルメサイトのRettyに7番目の社員として新卒で入社されたと伺っています。就職先として創業期のベンチャーを敢えて選ばれたのはどうしてなのでしょう?
籔 大学時代に1年ほどアメリカに留学し、「グローバルで通用するサービスにかかわりたい」と思うようになりました。留学時の体験から、ゲームか教育、食のドメインなら日本でもグローバルで勝負をする余地があるのではないかと感じたので、そのジャンルのスタートアップを探していたのです。
――すでにそのときから起業は視野に入っていたのですか?
籔 大学在学中に家庭教師のマッチングサービスのようなものを自分で立ち上げたりはしていましたが、「起業したい」という気持ちからではありませんでした。
――すると、例えばプログラミングとかがもともとお好きだったとか?
籔 いえ、プログラミングはそのサービスを立ち上げるタイミングで初めて勉強しました。初めて家庭教師のアルバイトを経験したとき「もっと適切な仕組みがあるのでは?」と感じたことから、「自分で作ってしまおう」と思ったのが経緯です。ある程度の収益は出ていましたが、そこからもっと大きくしていこうとはあまり思っていませんでした。
――では、あくまでグローバルにつながりそうなジャンルのスタートアップで働きたいと。
籔 そうですね。Rettyにはご縁があってインターンで入りました。家庭教師サービスでWebサイトの制作経験があったので、まずはデザイナーとして働かせてもらって、最初の3ヵ月くらいでディレクターのような仕事まで任せられるようになりました。以後、デザインのウエイトはどんどん減っていって、新卒で入社するタイミングではほぼプロマネみたいな形になっていました。
――インターン時代に、若手から中堅くら...
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