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2022/11/21

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スペシャルコラムドラッカー再論

第342回

事業目標の達成を可能にするために、いかなる組織構造が必要かを知る3つの方法。

  • マネジメント
  • エグゼクティブ
  • 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

 

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読者経営者の皆さんは日々、自社にとっていかなる組織が適しているかについて思案し、組み換え、試していることと思う。
ドラッカーは組織の構造を論ずるにあたっては、いかなる構造の組織が必要かという問題と、いかにして組織を作るかという問題の双方を問う必要があると言う。

 

「いずれの問いも重要である。この2つの問いに体系的に答えることができたとき、健全で効果的で耐久力のある組織をつくることができる。」(『現代の経営』、1954年)

 

その上で何よりもまず、いかなる種類の組織が必要かを明らかにしなくてはならない。
組織はそれ自体が目的ではなく、事業活動と成果という2つの目的のための手段だ。

 

「組織の構造も手段である。組織の構造を間違えるならば、事業活動を著しく阻害し台無しにする。したがって、組織の分析は組織の構造から入ってはならない。事業そのものの分析から入ることが必要である。」(『現代の経営』)

 

すなわち組織の構造を検討するにあたって最初に問うべきは、我々の事業の目的は何か、何でなければならないか、だ。組織構造は事業目標の達成を可能とするものでなければならない。
事業目標の達成を可能にするために、いかなる組織構造が必要かを知る方法は3つあるとドラッカーは述べている。
活動分析、意思決定分析、関係分析、だ。

 

「事業目標を達成するために、いかなる活動が必要かを知ることはあまりに当然のことであって、特に取り上げる必要もないと思われるに違いない。しかし活動分析は、伝統的な組織論では知られていないも同然である。」(『現代の経営』)

 

組織論の学者は、改めて分析などしなくとも、あらゆる事業に適用できる機能なるものが存在すると言う(信じている)。
例えば生産、マーケティング、経理、購買、人事などといって機能だ。
しかし皆さんご承知の通り、同じ(と思われている)機能についても業界、個々の企業ごとにその中身は大きく異なる。また、どの機能が必要かについても業種業態、企業の事業特性や経営者の考えによって千差万別だ。

 

「したがって事業ごとに、機能の分類が適切か否かを検討する必要がある。この問題を検討せずに事業を運営することは、初めに薬を与えてから病気を診断するようなものである。結果は疑わしい。」(『現代の経営』)

 

事業に必要な活動を分析することなく、機能に従って組織することは危険な知的怠慢であり、結局は二重の手間をかけさせられる。完全かつ細心の活動分析によってのみ、いかなる仕事が必要であり、いかなる仕事がひとつにまとめられ、組織構...

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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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