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2022/07/19

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スペシャルコラムドラッカー再論

第326回

経営管理者の仕事の範囲、責任の範囲

  • マネジメント
  • エグゼクティブ
  • 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

 

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マネジメント=経営管理者の仕事は、組織の目標の達成に必要な課題によって規定される。

 

「彼らの仕事には、常に実態がなければならない。組織の成功に対する目に見える貢献、しかも可能な限り測定できる貢献をなさなければならない。」(『現代の経営』、1954年)

 

同時に、経営管理者の仕事は、可能な限り範囲の広いものでなければならず、権限も大きいものでなければならないとドラッカーは言う。
例外を明示されていないかぎり、経営管理者はあらゆることについて言々があるものとされなければならない。更には、上司によってではなく仕事の目標によって方向づけされなければならないともドラッカーは明言している。

 

どうだろう、これを見れば、昨今の「ジョブ型」議論でいわれている職務定義というものが、少なくともマネジメント層について、いかにおかしな話か、お気づきになるのではないだろうか。「職務定義書に詳細に記述された職務」だけをやっているような人が、プロフェッショナルマネジャーになどなれようもないし、その職務を全うできるはずがないのだ。

 

「いかなる種類のマネジメントが必要であり、それが具体的に何であるかは、企業の目標の達成のためになすべき活動や貢献によって規定される。経営管理者の仕事が存在するのは、企業が遂行すべき課題がその存在を要求するからである。ほかに理由はない。そこには独自の必要性があり、したがって独自の権限と独自の責任がある。」(『現代の経営』)

 

経営管理者とは、企業の最終的な業績について責任をもち貢献を行う者である。彼らの仕事は最大限の挑戦、責任、貢献を体現するものでなければならない。
そしてその貢献は、目に見え、測定しうるもの~事業全体の成果を指し示し、「ここのところは私の貢献だ」と言えなければならないのだとドラッカーは述べている。

 

経営管理者の仕事には、チームで行うべきものが多い。あらゆる事業において、チームを使うべき最も重要な仕事はトップマネジメントの仕事だ。
その範囲、必要とされるスキルと気質、仕事の種類において、トップマネジメントの仕事はいち個人の能力を超える。

 

「経営書や組織論が何といおうともの、優れた経営を行っている企業にワンマンはいない。それらの企業はCEOのチームをもつ。」(『現代の経営』)

 

したがって、チームとは何であり、それをいつ、いかに使うべきかを理解しておくことが必須である。そして何にもまして、チームのメンバー一人ひとりが明確な役割を持つべきことを知らなければならない。

 

「チームとは、混沌をそのまま...

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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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