2022/05/09
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私が経営者になった日
第96回
【プレミアアンチエイジング 松浦清氏】チャレンジを続けた先にある「笑顔」のために(Vol.3)
- 経営
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- 経営者インタビュー
- 松浦 清氏 プレミアアンチエイジング株式会社代表取締役社長
社長に任命された日=経営者になった日ではありません。経営者がご自身で「経営者」になったと感じたのは、どんな決断、あるいは経験をした時なのか。何に動かされ、自分が経営者であるという自覚や自信を持ったのでしょうか。
2010年2月に発売を開始したDUO(デュオ)『ザ クレンジングバーム』は瞬く間に人気商品
となり日本最大のコスメ・美容クチコミサイトのその他クレンジング部門で10年連続NO.1を獲得。さらに売上シェアランキングにおいても2年連続NO.1*1、発売開始からシリーズ累計出荷個数3000万個突破*2という高評価が続き市場を牽引する商品となっています。
成熟産業と言われるレッドオーシャンの中にブルーオーシャンを見つけることで成長を続けてきたプレミアアンチエイジング株式会社代表取締役社長 松浦清氏に3回にわたってお話をうかがいました。
創業以来こだわってきた人材観
コンサルティングファーム、事業会社の両方を経験後にプレミアアンチエイジング社を起業した松浦氏は、商品開発や企業経営上のデシジョンメイキングにおいて、大切にしているポイントがあるという。
「何かを決断するときもそうですが、仕事においては、コンサルタント的にロジックに考えるだけでなく、『感覚』も大切にしています。これは、昔から思っていることなのですが、ロジックだけだと空気感が掴めないのです。
例えば、2020年代に入ってから、メタバースやNFT(非代替性トークン)といったワードがトレンド入りしていますが、どのタイミングでブームとなり、ピークを迎えるかについて、ロジックだけで判断しようとすると見誤ってしまうのではないでしょうか。
DUO(デュオ)『ザ クレンジングバーム』発売当時、デジタルマーケティングへの過渡期ということもあり、これまでのマーケティングの成功事例をロジカルに捉えるだけでなく、マスマーケティングが全盛の時代とはまた違ったアプローチが必要だという感覚を持っていたことが、ヒットにつながったと思っています」。
論理的なアプローチは後天的に磨くこともできそうだが、「感覚」となると一朝一夕に身につけることは難しい。そうした「感覚」をもった人材を確保し、組織を束ねていくためにはどのようなことが必要になってくるのだろうか。
「まず、セクショナリズム、いわゆる縦割り型の組織になることは避けたいと思っています。いま、コロナ禍の影響もあって、社会全体でリモートワークが推進されていますが、メリットがある一方、風通しが悪くなりがちでもあるため、その点は気をつけています。感染症の状況を見ながらになりますが、昨年、株主総会のあとに『社員総会』を実施したように...
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