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2022/02/10

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エグゼクティブ転職 経営者JP井上の視点

第43回

幹部転職成功の鍵は、経営者力を定める<5つの力>の確認・棚卸しにあり!

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  • 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO 井上 和幸

幹部としての転職活動に臨まれていらっしゃる皆さんから、「どのようなことが共通的に求められるのか、確認することはできませんか」「自分のどのような点について棚卸しして臨むべきでしょうか」というご質問を常にいただきます。今回はそれにお答えしましょう。
これからご紹介する「5つの力」を確認・棚卸しして転職活動に臨んでください。必ず、ズレなく応募先企業にあなたの強みや傾向を伝え、すり合わせて選考を進めることができます。結果として、最も望ましい新天地を選択することができるでしょう。

 

マネジメント人材に必須の「5つの力」

経営者JPでは、経営陣や中間管理職として活躍される方々に必須の力として「5つの力」を特定して方程式化しています。それは、

 

経営者力=(構想力+決断力+遂行力)×リーダーシップ力×学習力・習慣化力

 

です。

これを「描く力(構想力)」、「決める力(決断力)」、「やり切る力(遂行力)」、「まとめる力(リーダーシップ力)」、「学び続ける力(学習力・習慣化力)」と呼び、日常的に使っています。「描く、決める、やり切る、まとめる、学び続ける」と唱えていただくと、すぐに記憶に残せると思います。

 

マネジメント人材には総じてこの5つの力を発揮いただけることが望ましいですが、その中でも中間管理職層と経営陣・役員クラスとでは特に発揮すべき力の重きが異なるのです。

 

中間管理職層が発揮すべき2つの力

当社では中間管理職層を「幹部人材」、経営陣・役員クラスを「経営人材」として区別しています。この「幹部人材」と「経営人材」の違いについて、当連載で過去に何度かご紹介しました。

 

「幹部人材」と「経営人材」、その間にある大きなキャズム(溝)とは?

「幹部人材」と「経営人材」を分けるもの。

「幹部人材」と「経営人材」を分けるもの。【転職活動編】

 

5つの力から、中間管理職層(「幹部人材」)と経営陣・役員クラス(「経営人材」)に求められることの違いをご紹介しますと、まず、中間管理職層=「幹部人材」としては、特に「やり切る力(遂行力)」と「まとめる力(リーダーシップ力)」の発揮が勝負となります。
上記の記事でもご紹介しましたとおり、「幹部人材」とは「経営の問いに応え、結果を出す人」です。よって、具体的事業成果・組織成果を出すための「やり切る力」と「まとめる力」が問われるのです。

 

では、「やり切る力」と「まとめる力」をどうチェックすればよいか?

「やり切る力」については「戦略を分かりやすく説明、周知、浸透させているか」「戦略を果断に遂行しているか」「業績への強いコミットがあるか」の3点を、「まとめる力」については「周囲からの信頼を獲得しているか」「組織を組成、場づくりに気を配り、チームをリードしているか」「メンバー個々の個性、主体性を活かし、人材開発・育成に努めているか」の3点を、それぞれ確認・棚卸しください。

 

経営陣・役員クラスへの登用を決定づける、2つの力

対して、経営陣・役員クラス=「経営人材」とは「経営の問い自体を立てる人」です。よって、「描く力(構想力)」と「決める力(決断力)」の2つについての「質×量×スピード」が強く問われます。もちろん、具体的事業成果・組織成果を出すための「やり切る力」と「まとめる力」をいかんなく発揮できることが大前提となります。

 

「描く力」と「決める力」はどうチェックするか?

 

「描く力」については、「広く市場の動き、事業環境に目配りできているか」「自分なりのビジョンを創出しているか」「ビジョンや構想を戦略や組織に落とし込んでいるか」の3点を確認ください。

「決める力」については、「事業や経営での意思決定への主体的な参画があるか」「多様な意見・利害関係の中でも最適な判断をすべく動いているか」の2点を冷静かつ客観的に自問してみて欲しいです。

 

いかがでしょう?
皆さんが中間管理職層(「幹部人材」)としての転職に臨んでいるのか、経営陣・役員クラス(「経営人材」)として臨まれているのか。それぞれで、特に発揮すべき力が何か、ご理解いただけたかと思います。

 

ここまでご紹介した4つの力について、それぞれご自身の発揮度合いがどのようなものかをしっかり自覚されること。そして、選考に臨むにあたって、応募先企業・経営者に皆さんが伝えるべきことは、中間管理職層(「幹部人材」)であれば「やり切る力」と「まとめる力」があることを、経営陣・役員クラス(「経営人材」)であれば「描く力」と「決める力」を高いレベルで発揮できること(前提として「やり切る力」と「まとめる力」をいかんなく発揮してきたこと)を、ぜひとも常に踏まえてアウトプットとコミュニケーションを頂ければ幸いです。

 

中長期的に活躍できるマネジメント人材に必須のOS的力

そして最後に、もうひとつ。これからを勝ち抜くマネジメント人材には、「学び続ける力(学習力・習慣化力)」が欠かせません。

 

いわゆるリスキリング力のあるリーダーなのかどうか、望ましい経営行動を習慣的に取れる人なのかどうか。組織エンゲージメントやSDGs的観点も非常に重要視される今後、その体現者たる価値観・倫理観を持つ人こそが、マネジメントとして適任とされるようになっています。
私たちは、候補者の方が「学び続ける力」をお持ちかどうかについて、「過去の蓄積に留まらず、常に外部からの新たな知見を吸収しようとしているか」「常に学んだことを現場に活かし、現場で湧いた疑問や不足事項を学びに行っているか」を見ています。ご参考までに。

 

皆さん自身の5つの力について、現状どうなのか。特に発揮できる力は何と何なのか。今後の自己開発テーマがあるとすれば、どの部分か——。強みと今後の強化テーマを明確にした上で転職活動に臨んでいただくことで、転職の成功のみならず、その後の幹部としてのご活躍を確たるものとしていただければ幸いです。

 

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この記事は、「RECRUIT DIRECT SCOUT『経営者JP井上の視点』」の連載から転載したものです。
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プロフィール

  • 井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。