2022/03/31
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ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
第128回
リーダーの快眠が組織を変える 65000人の睡眠を改善してきて分かった睡眠と組織の関係性~
- キャリア
- ビジネススキル
- 角谷 リョウ氏 スリープコーチ Lifree株式会社 共同創業者
リーダーが睡眠を犠牲にして、仕事をしているとチーム全体がギスギスして心理的安全性も確保されず、チャレンジする風土も育まれにくくなります。
しかしリーダーがしっかり睡眠を取れているとコミュニケーションも良好になり、ヘルプも十分できるチームになるので失敗を恐れずに新しいことがチャレンジできるようになりやすいのです。
日本は世界で最も良い睡眠が取りにくい光環境にある
海外旅行に行くと夜の照明が外も部屋の中も暗いなと感じたことはないでしょうか?ある調査では日本のお店や家庭の照明は海外に比べて40%ほど明るかった、公共交通機関に関しては5倍も明るいところがあったと報告されています。夜の明るい照明は安全対策には効果的ですが、睡眠にはマイナスの影響が大きく夜はできるだけ避けたいものです。
さらに日本ではまだまだ白色の照明を使うことが多く、そのことも快眠しにくいことに拍車を掛けています。以上のことから、日本ではかなり意識をしないと普通に暮らしているだけで睡眠不調になりやすい環境にあるといえるのです。
快眠へのステップは十人十色
最近は、さまざまなマットレスや枕などが販売されるようになったり、睡眠の本がベストセラーになったりと誰でも快眠しやすい時代になってきたように感じます。しかし実際には自分に合った睡眠を手に入れることは難しく、例えば最適な睡眠時間1つをとっても人それぞれで違って3時間から10時間とかなりの差があります。(厚生労働省の睡眠指針でも「最適な睡眠時間は人それぞれ」となっています)そして同じ人でも季節や年代によって、かなり睡眠時間や睡眠パターンは変化していきます。
さらにいうと1週間の間でも「平日」と「休日」という2種類の睡眠パターンに分けるだけでなく、週の半ばで完全回復するなど平日の睡眠にも工夫が必要です。
またパートナーがいる場合は、何も工夫しなければ快眠が難しくなりますし、子どもがいる場合などは特に工夫しないと家族みんなで睡眠不調になりがちです。
海外では学校で「睡眠」について学ぶ機会があり、大人になってからも学ぶ機会があります。日本では「食事」や「運動」について学ぶ機会がありますが、睡眠に関しては学ぶ機会がほとんどありません。
日本の教育方針に睡眠が取り入れられることを心から願っていますが、その可能性はずいぶん先になりそうです。ですからこれからのリーダーは自ら睡眠を学び、自分で快眠できるようにぜひスキルを磨いてほしいと思っています。 他の記事も読む。60秒で簡単無料登録!レギュラーメンバー登録はこちら >
■書籍情報
働くあなたの快眠地図 単行本(ソフトカバー)
著者:角谷 リョウ
出版社:フォレスト出版
価格:1,650円(税込)
※この記事は、アイティメディア株式会社の許諾を得て
「ITmediaエグゼクティブ『ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術』」
の連載から転載したものです。無断転載を禁じます。
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