TOP イマ、ココ、注目社長! 2021年秋、民間世界初の月面探査車「YAOKI」が駆ける。【前編】

2021/10/08

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イマ、ココ、注目社長!

第181回

2021年秋、民間世界初の月面探査車「YAOKI」が駆ける。【前編】

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  • 株式会社ダイモン 代表取締役 中島 紳一郎氏

 

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ロボット・宇宙開発ベンチャーの株式会社ダイモンは、米国のアストロボティック・テクノロジー社とペイロード契約を締結。民間企業としては世界で初めて、NASAのプロジェクトで世界最小最軽量の月面探査車「YAOKI」を月面に送り込む。しかも、日本はアメリカ、ロシア、中国に次ぐ4番目の月面探査を実施する国となる。その背景にNASAの有人月面着陸「アルテミス」計画を2017年に発表したことがある。アストロボティック・テクノロジーは、月面着陸船「ペレグリン」 で月輸送の契約実施事業社としてNASAから選定された。ダイモン 代表取締役の中島紳一郎氏に伺った。

(聞き手/井上和幸

 

プラモデルのためだけに生きている子どもでした

──ご経歴には、「大学卒業後、Boschなどで自動車の駆動開発に20年従事」とあります。最初に入社されたのはBoschさんでよいのでしょうか?

 

中島 少し説明しますと、明治大学の工学部機械工学科で駆動開発に携わっていました。卒業して、日産いすゞ系のディーゼルエンジンを開発する会社に入社し、駆動部門に勤務していました。

 

──大学で専攻していた方面に進まれたのですね。

 

中島 そうです。僕としては、ほぼ一択の選択でした。入社後、ベルギーにある工場に出向していました。その最中にBoschに買収され、勤めていた会社がBoschになりました。Boschの期間が長いので、簡単に「Boschに入社した」と言っています。
ただ、それで終わればまだよかったのですが、ベルギー滞在中に所属している事業部がトヨタ系の豊田工機に買収されました。日本に戻ってきたら、今度は豊田工機が同じトヨタグループの光洋精工と合併して、ジェイテクトという会社になったんです。

 

──なるほど。

 

中島 僕としては同じところで仕事をしているのに、会社がコロコロ変わる。嫌気と言ったら変ですけど、ゴタゴタを見てきたというのはあります。

 

──「Boschなど」とありますが、中島さんが転職されたわけではないんですね(笑)。

 

中島 そうなんです(笑)。

 

──業界柄、グローバルレベルも含めて買収、合従連衡の流れがあり、会社のオーナシップが変わっていったということですね。

 

中島 僕が行った、ベルギーの工場はそれなりに重要な拠点でした。しかし、いろいろとわけがあって閉鎖することがほぼ決まっていたんです。普通、出向するときはマネジャーと一緒に行くのですが、僕は単独。なくなる確率の高い会社だから。でも、一...

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プロフィール

  • 中島 紳一郎氏

    株式会社ダイモン 代表取締役

    発明家。ロボットクリエイター 長野県生まれ。 大学卒業後、Boschなどで自動車の駆動開発に20年従事。 Audi, TOYOTA 等で標準採用されている4WD駆動機構を発明。 2011年3月11日、出張の帰途に「東日本大震災」に遭遇、電力不足に直面し、自 然エネルギーの自給自足型社会の実現を思い、勤めていた会社(株式会社ジェイ テクト)退職を決意(5月31日、正式退社)して創業。 2012年2月22日、株式会社ダイモン設立。当初は、自然エネルギーの普及を目指 し、風力発電の開発を主力事業とする。その後、電力やインフラの安定維持のた めには点検ロボットが鍵になると悟り、ロボットの開発に移行。これら経験を活 かし、独自で月面探査車「YAOKI」を開発。 ロボットが生命化して宇宙に広がる未来を目指している。