TOP 私が経営者になった日 【岡本硝子 岡本社長】成功の反対は失敗ではなく何もしないこと。(Vol.2)

2021/04/19

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第62回

【岡本硝子 岡本社長】成功の反対は失敗ではなく何もしないこと。(Vol.2)

  • 経営
  • キャリア
  • 経営者インタビュー
  • 岡本硝子株式会社 代表取締役会長兼社長  岡本 毅氏

 

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社長に任命された日=経営者になった日ではありません。経営者がご自身で「経営者」になったと感じたのは、どんな決断、あるいは経験をした時なのか。何に動かされ、自分が経営者であるという自覚や自信を持ったのでしょうか。

 

特殊ガラス製造の分野を追求し、プロジェクター用マルチレンズ、同反射鏡、歯科用デンタルミラーの3つの世界シェアNo.1製品を持つ“オンリーワン企業” 岡本硝子株式会社 代表取締役会長兼社長 岡本毅氏に3回にわたってお話をうかがってみました。

 

(第1回はこちら

 

ガラスでなければできないことを探す。

ガラスの持っている可能性、さらに何か他の価値を付けて、もっとすごいガラスにしていく。技術的なことだけではなく、どういうところにそれが応用できるかといった次の分野を見つけるために、岡本氏が日頃から心がけ努力しているのはどんなことなのか。

 

「ガラスでなければできないことを探すのが、自分のひとつの大きな仕事だと思っています。基本的には、どんなものにでも興味を持つこと。これに尽きると思いますね。わかる・わからないだけではなくて、世の中のどんな自然現象、あるいは人間の行動に、興味を持って、何でこうなるのだろうとか、こうなったらどうなるのだろうかとか、物事や人に接するということが、一番大切じゃないかなと思います。

一方で、私の夢である光コンピューターもそうなのですが、技術的にはとても難しいことを要求してしまうことが多いようです。深海探査装置『江戸っ子1号』をやろうとなったときに、私が唯一知っていたのは、ガラスというのは傷がなければ鋼より強いということ。それで、取引先の信用金庫さんから“こういうものができないか”と言われたときに、その1点だけを頼りに、できると即答してしまいました。それは、今でも私が技術音痴だから成せた技とも言えると思っています。

もし本当にガラスに詳しかったら、実際2年、3年もにわたり、ものすごい苦労をしましたので、“ちょっとこれはできません”とお断りしていたのかなという気はします。深海探査装置では直径30センチぐらいのガラス球に、海底8,000メートルですと、大体3,000トンの圧力がかかります。それをよく安請け合いしたなというふうに、いまでも言われます」

 

難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く。

組織のマネジメントということでは、警察庁でやってきたことと、原理原則は多分変わらないというふうに思ったという岡本氏。同じ方向を向いたベクトルで、それもできるだけ近く、交わらないけれども近くに寄って、ある目的なり目標に向かって進むような組織が理想だという。

 

「組織というのは、その構成員の人数によって関わり方が変わってくるところがあると思います。私が戻ったときには1...

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プロフィール

  • 岡本 毅氏

    岡本硝子株式会社 代表取締役会長兼社長 

    1955年東京都生まれ。80年東京大学法学部卒業後、警察庁に入庁。 北海道警捜査二課長、外務省香港領事、警察庁外事二課理事官、同国際一課理事官等を歴任。 この間、独フライブルク大学で行政法の客員教授。95年に先代の父・岡本勲が急逝したことから、埼玉県警刑事部長を最後に退官。 同年、3代目として岡本硝子の社長に就任した。2003年ジャスダック上場。