TOP 私が経営者になった日 【大東製糖 木村社長】心からビジョンを掲げられたとき、「経営者」になった。(Vol.3)

2021/03/15

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私が経営者になった日

第57回

【大東製糖 木村社長】心からビジョンを掲げられたとき、「経営者」になった。(Vol.3)

  • 経営
  • キャリア
  • 経営者インタビュー
  • 大東製糖株式会社 代表取締役社長 木村 成克氏

 

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社長に任命された日=経営者になった日ではありません。経営者がご自身で「経営者」になったと感じたのは、どんな決断、あるいは経験をした時なのか。何に動かされ、自分が経営者であるという自覚や自信を持ったのでしょうか。 

 

創業68年目の独立系製糖メーカーとして、ミネラル分を残した健康志向の砂糖や食品メーカー向けの加工度が高い特殊な砂糖の需要にも応えながら、新たな市場の創造を続ける大東製糖株式会社 代表取締役社長・木村成克氏に、3回にわたってお話を伺いました。

 

(第2回目はこちら

 

砂糖は、圧倒的な汎用性を持つ副材料である。

砂糖は確かに主原料ではないけれど、圧倒的な汎用性を持った副原料です。副原料であるからこそ、他の食材をまとめて、プラットフォームのようになれるのでは、と気づきました。これがわれわれのミッションであると考えています。

 

積極的に他の食材とのコラボレーションを創り出す。コラボレーションの結果、単に「良い商品ができました」というのではなく、売れる状態までもって行きたいと考えています。その為には、マーケティングや品質管理などを行い、ブランドを共通化して販売まで一緒に行う。

その為に、ショップとレストランの建設を計画しています。

 

特に力を入れているのは、種子島の地域の食材を加工して市場に出すことです。すでに様々な課題に直面しています。例えば、現地の安納いもを加工したスイーツを開発しているのですが、食材にこだわった開発品より、香料や着色料などの添加物を使った市販品の方が安くて美味しいのです。単に美味しい、安いを越えて、素材の魅力を伝えていくようなプレゼンテーションが欠かせず、より難易度が高いですが遣り甲斐を感じています。

 

今進めていることは、私にとって「無理」がないんです。心からこれだ、と思える。「このミッションを実現するために、今私がいるんだ」ということに気づいたのが、3年ほど前です。気づいてからは、たくさんの人が周りに集まってきてくれますし、様々なコラボレーションが生まれています。

正直に言いますと、パンのときは、自分がやりたいことをパンという出口だけで表現することに無理がありました。提案する以上は、砂糖が中心になるようなレシピを作らなければならないと力めば力むほど、いびつな提案になってくる。砂糖は主役にならなくて、脇役で良いと思えるようになったら、食のひろがりが見えてきました。

今は本当に無理なくミッションを共有できています。その瞬間が、「私が経営者になったとき」なのではないかと思います。

 

自分に言い聞かせなくても良くなった。

ミッションが確立してから『潮目』が変わっ...

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プロフィール

  • 木村 成克氏

    大東製糖株式会社 代表取締役社長

    1971年生まれ。東京都出身。学習院大学経済学部卒業後、英国ダーラム大学MBA修了。帰国後、グロービスに入社。2000年に大東製糖へ入社し、経営企画に携わる。2005年に代表取締役社長に就任。2006年に本社を千葉に移転し、国際的な食品安全マネジメントシステムに準じた黒砂糖専用工場を竣工。 砂糖の可能性を追求することをビジョンに掲げ、業界初の産地限定砂糖「素焚糖」では砂糖で初めてモンドセレクション金賞を受賞したり、甘味原料に黒砂糖だけを使ったベーカリーショップを立ち上げたり、鹿児島県種子島でサトウキビ栽培から砂糖に携わる事業をスタートさせるなど、砂糖に軸足を置いた様々な事業展開をおこなう。