2021/02/03
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イマ、ココ、注目社長!
第130回
レガシーなM&A業界×テクノロジーで、事業承継に悩むすべての経営者がスムーズに買い手を見つけられる世の中に。AIマッチングテクノロジーで廃業をゼロにしたい。
- 経営者インタビュー
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- 株式会社M&A総合研究所 代表取締役社長 佐上 峻作氏
時間もお金もかかりすぎると言われているM&A。非効率な方法や明瞭ではない料金体系など、多くの課題があるレガシー業界に、テクノロジーによる効率化と完全成功報酬制という料金体系で切り込んだのが、株式会社M&A総合研究所を立ち上げた佐上峻作代表取締役社長です。
経営者だった祖父の姿を見て育ち、大学で生物学を専攻しながら、デザイナーになるなど、幅広いジャンルで見聞を広めた青年時代。それらの経験を余すことなく注ぎ込むために立ち上げた会社が目指すところとは?
5年後に到来すると言われている「大廃業時代」。それまでに経営者として成し遂げたいこと、その後の世界で成すべき社会貢献など、幅広い話を伺いました。
(聞き手/井上和幸)
デザイナーからエンジニアに。起業から1年で9.5億で売却
――社会に出られた当時の佐上さんの仕事観はどのようなものでしたか?
佐上 神戸大学の農学部を卒業し、フリーランスのデザイナーになりました。非常にやりがいのある仕事でしたが、誰かから何かを教えてもらう環境がなく、仕事を通じた学びや成長があまり感じられなくて…。それで、やはり一度会社に入ろうと思い、サイバーエージェントグループの「マイクロアド」という会社に入社しました。ここでデザイナーから一変、エンジニアとして働き始めました。
――当時から、起業される意志はお持ちだったのですか?
佐上 マイクロアドで働きながら個人事業をいろいろ立ち上げていて、少しは稼げるようにはなっていました。
――あ、マイクロアドの時から、すでに個人でやっていらしたんですね?
佐上 はい。当時はFacebookが流行り始めていたときで、例えば、ペットの可愛い写真などをアップしてユーザーを集め、広告収益を得るといったモデルのメディアをつくるなどして、利益が出ていました。
――おお、すごい。
そして女性のメイクやファッションの情報を発信するメディアとEC事業をおこなう「メディコマ」という会社を立ち上げ、1年後にPR大手のベクトルさんに9.5億円ほどで株式譲渡しました。
――会社を立ち上げた以上は“社長”ですよね。組織づくりや経営はどうされていたのですか?
佐上 社長なのですが、組織づくりで何が大切なのかということは、当時は正直よくわかっていませんでした。一通り本などは読みましたけれど…。ただ、ひとつ意識していたのは、「自分が組織にいて、気持ちよく...
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