2021/01/27
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イマ、ココ、注目社長!
第128回
子育て家族向けリユース事業で、50年後にゴミ箱のない社会をつくりたい。
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- ポストアンドポスト株式会社 代表取締役 吉田 照喜氏
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かつては、子供服のリユースというと、お店自体が野暮ったく、センスの良い商品や、そもそもの品ぞろえが少ない――といったマイナスイメージがあった。そのためサステナブル社会と言われ始めてもまだまだ利用率は少ないのだが、福岡県で現在3店舗を展開するベビー&キッズ専門大型リユースショップ『ポスポス』は、それらの不満を払拭することによって、子育て中の家族からの支持を獲得。急カーブで成長を遂げている。50年後にゴミ箱のない社会をつくることを目指し、「子育て中のママさんたちの家庭での習慣を塗り替えることができたら、親子2世代にわたって変わっていく」と話す、ポストアンドポスト株式会社(創業2015年)の吉田照喜社長に話をうかがった。
(聞き手/井上和幸)
吉田社長は、1982年長崎県生まれ。2004年、早稲田大学商学部を卒業後に、機械加工製品の販売などを手掛ける株式会社ミスミに入社。父親が自動車整備工場を経営していたことから経営に憧れがあり、学生時代にはいくつかのベンチャーでインターンを経験し、ミスミには、「起業するため」に就職したといいます。
ちなみに、IT企業を選ばなかった理由は、「若干派手なイメージを持っていた」ことと、「父親の姿を見ていて、目の前の人を幸せにしていくリアルな関係性が好きだったから」だそう。
2007年3月、ミスミの同期であり、以前から貧困問題解決のための起業を約束していた田口一成氏に遅れて参加する形でボーダレス・ジャパン社に合流。現在は世界13カ国で37の社会事業を展開する同グループの事業拡大に、吉田さんは優れた実務家として貢献してきました。
その後、2015年1月に、息子さんの出産に立ち会ったことが大きな転機となり、環境をテーマにした新規事業の立ち上げを決意。同グループの一員として新たにポストアンドポスト株式会社を創業し、現在はグループの経営からは離れ、同社の経営に専念しています。
子供の出産に立ち合ったことで「環境」をテーマに創業を決意。
――まずはポストアンドポスト社を創業されたきっかけからお願いします。
吉田 息子の誕生・出産に立ち会ったことがすごく大きいですね。目の前に命が生まれてくるときに、「この子のためだったら自分の命はいらない」と本当に思える対象が初めて見つかって、「その人のためにできることって何だろうか?」と真剣に考え始めるスイッチが入りました。
――その想いが、ポストアンドポストのビジネスに落とし込まれた流れとは何だったのでしょう?
吉田 本当にいろいろなことを考えましたが、「環境」というテーマには興味があ...
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