TOP とことん観察マーケティング 2社のポイントから見るカスタマーマーケティングの優劣

2020/10/14

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とことん観察マーケティング

第42回

2社のポイントから見るカスタマーマーケティングの優劣

  • マーケティング
  • 経営
  • 有限会社オフィスフレンジー 代表/株式会社 鎌倉新書 執行役員・マーケティング部部長 野林徳行氏

 

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野林徳行です。「KEIEISHA TERRACE」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいております。 

 

42回目のコラムです。『カスタマーを知る』ことの大切さを毎回書かせていただいています。多くの企業では、『カスタマーを知る』ことが大事と言いながら、足元の数字を優先してしまっています。足元はもちろん大事ですが、カスタマーを知ることで既存事業のPDCAは回りやすくなり、新規事業の立ち上がりは早くなります。または修正の大きさが小さくなります。今回は、生活の必需品となったポイントカードについて、私がよく使う2枚のカードについて気になったことがありましたのでレポートします。 

 

■拡大するdポイント

私がローソン時代にPONTAポイントを開発していたころは、Tポイントの提携が終了し、いよいよPONTAポイント1本で行こうとしているときでした。現在では、株主でもあったNTTドコモの希望もあり、PONTAポイントかdポイントのどちらかを選択できることになっています。当時は、ひとつに絞りその効果を高めることが大事でしたが、現在では、効果的であれば、カスタマーが使いたい方を選べることが重要とされています。以前のdポイントはドコモショップを利用したり、回線を利用したりするときにポイントが加算され、それをケータイ端末や周辺機器を購入する際に利用できる程度のものでした。

 

転機は、ローソンとマクドナルドで使えるようになってからかと思っています。充電以外でケータイショップに行く機会は月に1回もないかもしれません。つまりポイントには不向きな状態です。それに比べると、コンビニエンスストアやファストフード店には行く機会が非常に多い。一般的な行動のなかに入ることのできたdポイントは、一気にかわいいアイテムに変わりました。いまでは、ローソン、マクドナルドの他にも、すき屋、ミスタードーナツ、モスバーガー、サンマルク、ドトール、かっぱ寿司、すかいらーくグループのレストラン、ビッグエコー、丸善など非常の多くの提携が結ばれています。

 

以前はTポイントの独壇場であった立場がdポイントに取って代わられている感じがします。すごいなと思ったのは、ローソンがTポイントとの提携を終了したので、ファミリーマートがTポイントと提携したのですが、最近になってこれまで提携してきたTポイントと並行でdポイントとの提携も始めたことです。ドトールも最近、Tポイントからdポイントに変更となりました。共有ポイントとしては健全な成長をしていると言えます。

 

■ローソンのポイントから共通ポイントに成長したPONTAポイント

前述のとおり、私がローソン時代にはまずマイローソンポイントというハウスポイントをスタートさせました。親会社が三菱商事とい...

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プロフィール

  • 野林徳行氏

    有限会社オフィスフレンジー 代表/株式会社 鎌倉新書 執行役員・マーケティング部部長

    1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1987年リクルート入社。経営企画、事業戦略、商品企画、プロモーションプランニングなどを担当し、カスタマーを知ることに徹底的にこだわった行動で各事業の業績向上に寄与。ブックオフコーポレーションへの出向を経て、2003年ローソン入社。執行役員としてマーケティング、エンタテイメント、商品開発を担当し、数々のヒット企画を生み出した。2010年ローソンエンターメディア代表取締役社長に就任。2012年レッグス入社。CMOとしてキャラクターを活用した販売促進を強化。2016年FiNC CMO就任。人工知能を活用したヘルスケアアプリのマーケティングを推進。現在はブックオフコーポレーション取締役、高木学園マーケティング講師。著書「とことん観察マーケティング」をベースにした講演などを実施中。