2019/03/28
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ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
第25回
仕事の成果は、最も弱いスキルに影響される
- キャリア
- ビジネススキル
- 中尾 隆一郎氏 FIXER 執行役員副社長
例えばこのようなやりとりがありました。
Aさん:「管理職が弱くて、不足しているので至急採用しないといけないのです。予算申請をします」
私:「なるほど。そうなのですね。ちなみに管理職は何人いるのですか?」
Aさん:「10人です」
私:「何人不足しているのですか?」
Aさん:「えーっと、2,3人です」
私:「ちなみに、内部から昇格できる候補はいないのですか?」
Aさん:「2人います」
私:「ということは、何人不足しているのですか」
Aさん:「不足していないかもしれません」
これ、本当のやりとりなのです。足し算と引き算だけで問題が解決しました。
こんなやりとりもありました。
Bさん:「営業数字が1000万円足りません」
私:「そうなのですね。でどのように考えているのですか?」
Bさん:「どうしてよいのか分からないのです」
私:「なるほど。では少し考えてみましょう。ちなみに商品の平均単価はいくらですか」
Bさん:「50万円です」
私:「ということは1000万円/50万円=20社から受注しないといけないのですね。ちなみに営業から成約の歩留まりは何%ですか?」
Bさん:「50%です」
私:「ということは20社/50%=40社に営業すればいいのですね。ちなみに残営業日数は何日ですか?」
Bさん:「20日です。ということは40社/20日=2社に毎日営業できれば達成するという事ですね」
私:「そうなのですが、ちなみに営業から成約まで何日かかりますか?」
Bさん:「10日です。ということは、残日数は20日ですが、最後の10日は営業しても成約までこぎつかない可能性があるので、40社/10日=4社に毎日営業できれば達成するということですね」
私:「そうですね。念のために危険率を20%くらい見込んで、4社×120%≒5社にしておいた方がいいですね」
Bさん:「そうですね。5社毎日営業してみます」
これも本当のやりとりです。割り算と掛け算で問題が解決しました。
2019年3月6日に出版した「数字で考えるは武器になる」は、四則演算だけで仕事のレベルをアップすることを目的にした本です。リクルート時代のメディアの学校の「数字の読み方、活用の仕方」講座の内容をベースにしながら、より分かりやすい内容にしました。おかげさまで、1週間で重版出来になりました。よかったら手に取ってください。
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■書籍情報
『「数字で考える」は武器になる』
著者:中尾 隆一郎
出版社:かんき出版
価格:1,728円(税込)
※この記事は、アイティメディア株式会社の許諾を得て
「ITmediaエグゼクティブ『ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術』」
の連載から転載したものです。無断転載を禁じます。
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