TOP ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術 言葉の使い方次第で儲かったり損をしたり

2018/09/20

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ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術

第9回

言葉の使い方次第で儲かったり損をしたり

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毎日何通のメールを書きますか? メールで書いた事案は進んでますか? 返信は、いい返答ですか?   儲かるのは、具体的な件名が入っているメール。ダメなのは、あいさつになっている件名のメールです。   いいメールは、   「件名:至急ご確認をお願いします」   「件名:新規案件の依頼について」   逆に駄目なのは……   「件名:×月×日のセミナーでお会いした○○です」

電話、電子メール、ビジネスチャットなど、僕らはビジネスの連絡の手段をいろいろ持っています。その主流は時代とともに移り変わっていますが、これらは目的に合わせて使い分けるのが正解でしょう。

 

電話は、緊急時の連絡や込み入った話をするとき。メールは履歴を残したい話題や複数の関係者に経過進捗を知らせなくてはならない案件に使用するといいでしょう。Slackやチャットワークなどのビジネスチャットは、文字通り会話なので、議論や相談などに向いているといえるでしょう。

 

まず、件名に手抜きは禁物です。

 

メールの文面に入る前に件名に注目してみたいと思います。 「件名:お久しぶりです」 「件名:お疲れさまです」 「件名:至急ご確認をお願いします」 「件名:先日のお電話の件」 など、時々こんな件名のメールを受け取ることがあります。

 

メールを送った本人にとって一番言いたいことがそういうことなのかもしれませんが、受け取った立場で考えてみるとどうでしょうか?
忙しい人であれば一日に何百通もメールを受け取ります。その中で用件や 緊急度が伝わりにくい件名は、とても不親切です。仕事にもよくない影響を与えてしまうこともあるかもしれません。

 

たかが件名ですが、されど件名。
スピードが重視されるビジネスの世界では、僕はむしろ件名の方が、内容より重要と考えています。読めばおおよその内容まで分かるくらいの具体性があるといいと思います。

 

「件名:【×× プロジェクト】費用お見積もり」

 

「件名:○○定例会3日→4日日程変更のお知らせ」

 

「件名:新規案件の依頼について」

 

「件名:(問い合わせ)△△資料内容について」

 

また自分が書いた件名で 届くことで返信が来たことがすぐに分かります。 返信するたびにメールの件名を変更する人がいますが、同じ話題なら1つの件名で続けるのが儲かる人です。

 

また、メールを返信することを「処理する」とか、「片付ける」とかいう言葉を使う人がいますが、その言葉遣いはやめたほうがいいでしょう。メールはごみではありません。 僕は、メールの返信は相手の顔を思い浮かべて書くようにしています。 それはあいさつを丁寧にするなどといった形式の問題ではなく、相手を いかに悩ませず、余計な負担をかけずにコミュニケーションをするかに心を砕けるかということだと思います。

 

他に気になるのはFacebookなどのSNSです。

 

儲かるSNS投稿は情報提供、ダメなSNS 投稿はリア充自慢です。駄目なのは、「これ、2万円もしたんです!」 「いいものをみつけました!」 という自慢です。食べ物もそうです。
情報を伝えたいのか?それとも自慢したいのか?明確に決めましょう。

 

企業のSNSも、宣伝ばかりでは信頼されません。とはいえ、気が付けば、自社商品の新発売やイベントの開催告知に終始してしまうことが多いのではないでしょうか。

 

その前に企業のSNSで何を書いたらいいのか悩んでいるケースも多いようです。 何を書いたらいいのか、その答えは簡単です。 自分の書きたいことではなく、みんなが知りたいことを発信するのです。

 

そういう発信を重ねることで、発信者の信頼度が上がります。さらに、その情報に共感してもらい、覚えてもらえる、好きになってもらえる、買ってもらえるという段階に進んでいくのが理想です。

 

よく「ファンになってもらう」といういい方をしますが、この関係性を作り上げるためにSNS を続けていくのです。 これが一方的に商品の売り込みをし続けていたらどうなるでしょうか。もし読む人の欲しいものと一致していたら、喜ばれるでしょうか?

 

SNSで大切なのは、読んでいる人が人に伝えたくなる情報かどうか?ということです。その差は大きなものです。SNSに投稿する時、どういう意味でこの文章を書いているのか?
「この情報を読んだ人は喜んでくれるだろうか?」と考えてから投稿しましょう。

 

 

プロフィール

  • 野呂エイシロウ氏

    野呂エイシロウ氏

    放送作家/PRコンサルタント/株式会社MIP 取締役

    1967年生まれのO型。幼少の頃から放送部に従事し、ラジオのハガキ職人として活躍。大学時代に学生シンクタンクに参加。学生マーケティングを行い、学生用クレジットカードや学生向け家電の企画・広報・宣伝従事し、いずれも大ヒット。 出版社を経て「天才たけしの元気が出るテレビ」で放送作家へ。「鉄腕DASH」「特命リサーチ200X」「奇跡体験アンビリバボー」などを構成。広告代理店からの仕事がきっかけで、戦略的PRコンサルタントに。本人曰く、放送作家もコンサルタントも、参謀という意味では、全く同じ。口癖は「視聴率をUPさせるのに比べれば、売上を上げるのは簡単」。

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