2018/07/17
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シニア世代のキャリア、転職、その現実
第5回
勝った負けた、好き嫌いではなく、「ゲーム」を前に進めることを考える。(5/5)
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- スペシャル対談
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「経営者を語る。」――今回は、人事・戦略コンサルタントの松本利明氏(HRストラテジー代表)をゲストにお迎えします。
今回の対談では、「今、シニア世代の雇用とキャリアに何が起きているのか?」、「オリジナリティある強いスキルのつくり方」、「実は違った人事の定説」などをテーマに、経営者JP代表・井上和幸と語り合っていただきました。全5回でお届けします。
井上 ところで、以前出されたご著書『部下こそ上司にリーダーシップをとれ』(クロスメディア・パブリッシング)で、「下からのマネジメント」について書かれていましたよね。周りを動かして状況を好転させていくためのスタンスとスキルが書かれていましたが、今回の対談と何か関連するものがあれば……。
松本 少し話が被りますが、相手に完璧を求めないということですね。みんな上司は完璧な人だと思い込んで勝手に傷つくんですが、上司だって旅の途中なんです。そこもキャラだというふうに割り切ると一気に客観的に見えるし、楽だし、腹も立たなくなる。だいたい人間は、勝手に期待して、勝手に裏切られたと思うものです。だから、人に対しては期待もしないけどバカにせず、客観的にちゃんと接することが大事です。漫画の『島耕作』もそうじゃないですか? 自分をいじめてくる上司にも、社長にも、中華料理店のお姉さんに対しても、みんな同じようにフラットに接するでしょう? その後に、恋愛に発展するのは漫画の世界ですけどね(笑)。
だから一番楽なのは、全員が同じように「さんづけ」で丁寧にしゃべることです。外資系がそうじゃないですか? 差別にならないし。そうすると立場が変わってもコミュニケーションが楽になるんですね。
井上 ほめ方や叱り方で悩んでいる人も多いですね。
松本 実は、ほめ方や叱り方を考えること自体がおこがましいことだと思います。そんなことに頭を悩ますくらいだったら、感謝の仕方を覚えればいいんですよ。感謝すれば、年上の部下だろうが何だろうが、みんな動いてくれる。年下の部下や若い子だったら、ほめれば伸びるかもしれません。でも、自分の先輩が急に役職定年で部下になるケースもある。そのときに、先輩や上司だった人に「すごいね」とほめたら、「お前なめてんのか?」という話になるじゃないですか? 今の時代、そういう先輩方も自己承認を高めてほしいんですよ。承認欲求を高めたいのであれば、感謝をすればいい。それだけでみんな高まるんです。
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