2017/08/22
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これからのリーダーシップ、プロ経営者論
第2回
ただ言われたことをやって一生終わるか?それとも、会社を使い倒して結果的に評価されるか?(2/5)
- スペシャル対談
- リーダーシップ
小杉 アメリカの先進的な企業や学者が分析をして、「やっぱりそうだよね」という話なんですが、その後、日本企業は、個人のレベルでも目標管理制度を入れて成果を取るようになりました。管理職も、管理職ではなくて、プレイングマネージャーになった。その中で職場がどんどん機能化し、結果的にコミュニティ意識を排除していったんですよね。すると、どういうことが起こるかというと、人間がやっていることとして思えなくなっている。部下にとって、上司は、あくまで「上司」であって人間じゃないんですよ。
昔は「人間」だったんです。運動会をやれば、上司が不格好に転んだり、思いのほか活躍したりしました。社員旅行に行けば、酔っぱらって裸踊りしたり、卓球が上手だったりした。あるいは、上司の家に行ってごちそうになると、実は奥さんに頭が上がらないこともわかった。そんな人間的な側面を見る機会がたくさんありました。しかし、今は、それがどんどん排除されたんですね。
特に21世紀に入ってから、日本企業は、機能的に、単一の会社として効率や成果をあげることを、アメリカ企業以上にやってしまった。だから職場がギスギスして、人間の営みではなくなり、コミュニティ意識が持てなくなって、悩みが増え、簡単に辞めるようになってしまった。むしろアメリカ以上に進んでしまったというのが、私の懸念なんですよね。
アメリカなどは、グーグルのような先進的なところだけでなくても、オフサイトミーティングを頻繁に開きます。それって半分は遊びじゃないの?という感じです。また、お互いに精神性を高め合うために、目隠しして手をつないでアクティビティをしたり、景色のいい海や湖の近くでさまざまなことをして関係性をつくったりするのがチームビルディングですよね。そこに、お金も時間もすごく投資している。一方、日本はそこを今まったくやっていない。
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