2017/09/19
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経営者のための、これからの時代の「アナロジー思考」的読み解き方
第1回
「価値観や思考回路は人それぞれ違う」という、当たり前のことを可視化し理解するところからすべては始まる。(1/5)
- 経営
- ビジネススキル
- スペシャル対談
「経営者を語る」――今回はビジネスコンサルタントの細谷功氏(株式会社クニエコンサルティングフェロー)をゲストにお迎えします。
細谷さんは、企業・教育関連コンサルティングの傍ら、ベストセラー『地頭力を鍛える』(東洋経済新報社)をはじめとする一連の著作を通して、物事の本質や構造を明らかにする発信を続けられています。
今回の対談では、「DoubRing(ダブリング)」「川上と川下の視点」「AI時代との向き合い方」などをキーワードに、弊社代表・井上和幸と語り合っていただきます。全5回でお届けします。
井上 細谷さんには主催講座の講師を務めて頂くなど事業でご一緒頂いているだけでなく、当社内の社員研修も開催頂くなど、長らくお世話になっています。2014年には『ビジネスモデル×仕事術』(細谷功、井上和幸、西本伸行著、日本実業出版社)でも共著出版でご一緒させていただきましたが、まずは、近況といいますか、今、細谷さんが関心のあるテーマは何でしょうか。
細谷 この前、経営者JPさんにもご協力いただいた『DoubRing(ダブリング)』を、この半年、1年ぐらいの間にやっています。
井上 先日、当社のメルマガでもモニター募集と結果についてご紹介させていただきましたね。とても興味深いものでした。読者の方のために改めてご説明いただけますか。
細谷 『DoubRing』というのは、「理想と現実」とか「仕事と遊び」といった、対立する2つの言葉(概念)の関係について、自分がどう捉えているかを2つの円の配置で考えていくツールです。例えば、「理想」と「現実」という言葉の関係を2つの円で表した場合、「理想」という大きな円の中に「現実」という小さな円を描く人もいれば、その逆のパターンの人もいます。あるいは、同じ大きさの2つの円が交わったように描く人もいる。こうした質問には9パターンの解答を用意して、さまざまな国や年齢の方々、また、管理職から新入社員といったさまざまな職階の方から回答を集めています。これによって私が何をしたいかというと、1つは多様性を認識・共有すること、例えば、「理想と現実」なんていう言葉は、普通にこうやって語っているわけですが、実は、こうした基本的な言葉でも、人によって前提が違うということを可視化したいと思っているんです。
井上 細谷さんは、以前、こうお書きになっていますよね。《グローバル化や働き方改革を背景にして「多様性」の重要性が強調されています。そのためにまず重要なことは、私たちがいかにお互いに「違う」存在であるか、その思考回路も含めて理解をすることでしょう。》――たしかに、グローバルとか多様化とか言いつ...
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