TOP 経営者PR論 PR不足で御社の素晴らしい商品・サービスを知らない人がいることは罪である!(5/5)

2017/07/31

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経営者PR論

第5回

PR不足で御社の素晴らしい商品・サービスを知らない人がいることは罪である!(5/5)

  • スペシャル対談
  • マーケティング
井上 野呂さんは、以前、マスコミにはヒーロー待望論があるとおっしゃっていましたね。

 

野呂 マスコミはずっとヒーローを待っているんです。やっぱり本田宗一郎や盛田昭夫も松下幸之助もヒーローだったと思う。ホンダがバイクの世界的レースで勝ち、F1でも勝つとか、ソニーがニューヨークの五番街に日本企業で初めてショールームを作り、日の丸を立てるとかね。そこにアメリカ中の日本人ビジネスマンが集まってみんなで泣いたという話がありますよね。
マスコミもこういう話が好きで盛り上げていくから、経営者の方は、「自分はどんなヒーローなんだろう?」と考えて、空いているポジションを探さなくていけない。「〇〇みたいですね」「〇〇の二番煎じ」と言われたらおしまいですから。マスコミは一番が好きですからね。
だから、どんなヒーローになれるかを自己分析をするか、われわれのようなプロに相談するといいと思います。若手社長はとりあえずアイアンマンとか見た方がいいと思う(笑)。

 

井上 そうすると、自分が何者で、どんなミッションを持っているのかが大事ですね。

 

野呂 例えば、イーロン・マスクって、「世の中を変える」ことに関してプロだと思うんですよね。車を作り変える。家を作り変える。エネルギーを作り変える。交通網を作り変える。宇宙開発を作り変える――。地球温暖化を真剣に考えて逆算していますよね。彼がやりたいことは、とてもわかりやすい。

 

井上 夢を語り、他人を引き付ける話ができているかどうか、振り返ってみる必要がありそうです。

 

野呂 僕は、そのためには、異性と食事をする機会を増やすと良いと思いますね。なぜかというと、特に男性は、女性の前では嘘をつく。夢を語るでしょう? 夢を語る人は広報に向くと思うんですよ。例えば、井上さんが、食事の席で、「そのうち『トヨタ』レベルの会社の社長を俺が選んでみたいよね」とか、「年収100億の経営者をヘッドハントしたい」といった話をするとします。そうすると、聞いている相手は、「この人、どれだけスケールの大きいことを言ってるの?」と思うじゃないですか。

 

井上 ……(笑)。

 

野呂 そういうことをやりたいんだと言われると、俺も井上さんについていこうかなと思いますからね(笑)。女性経営者もそうですが、異性にカッコいいところを見せようするのは大事です。
僕が以前懇意にさせていただいていた女性社長――もう亡くなってしまったんですが――、その方と深夜まで企画書を書き、ホワイトボードで作戦などを一生懸命に練っていたことがありました。そのときに、社長が「100億目指すわよ」と言って、自分の好きなこと、レストランみたいなものをたくさん作るんだという思いを熱く語っていらっしゃった。それは僕も感動しましたよ。その後、40億だったのを60億まで伸ばしたんですが、やっぱり男も女も、異性の前だと子供っぽくもなるし、カッコつけるでしょう? ちょっと話を盛ったりもする。許される範疇でね。経営者というのは、そういうことの連続を、マスコミの前でも、社内でもやっていけるかが大事だと思います。
あとは一番大事なのは、自分の発する情報でどんな得をさせるかです。マスコミの人が、「井上さんの話を聞くとこういうことで得するんだよね」とか「これを伝えたら得するね」という要素が3つ4つあるといいですね。

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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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  • 野呂エイシロウ氏

    野呂エイシロウ氏

    放送作家/PRコンサルタント/株式会社MIP 取締役

    1967年生まれのO型。幼少の頃から放送部に従事し、ラジオのハガキ職人として活躍。大学時代に学生シンクタンクに参加。学生マーケティングを行い、学生用クレジットカードや学生向け家電の企画・広報・宣伝従事し、いずれも大ヒット。 出版社を経て「天才たけしの元気が出るテレビ」で放送作家へ。「鉄腕DASH」「特命リサーチ200X」「奇跡体験アンビリバボー」などを構成。広告代理店からの仕事がきっかけで、戦略的PRコンサルタントに。本人曰く、放送作家もコンサルタントも、参謀という意味では、全く同じ。口癖は「視聴率をUPさせるのに比べれば、売上を上げるのは簡単」。

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