2023/09/05
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イマ、ココ、注目社長!
第370回
サイエンスと温もりで最適な縁を提供する。性格の違う2つのサービスで業界ナンバーワンへ!【前編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 小野澤 香澄氏 株式会社エニトグループ 代表取締役グループCEO
かつてはマイナスイメージもあったマッチングアプリですが、いまでは若者を中心に利用者も増え、男女の出会いをサポートする欠かせない社会的ツールとして定着しています。株式会社エニトグループは、「with」と「Omiai」という2つのマッチングアプリの運営統括を行い、利用者に最適な縁を提供しています。
同社代表取締役グループCEOの小野澤香澄氏は、大学卒業後リクルートに入社。新規事業立ち上げを経験し、ゼクシィ縁結びの前身を開発。その後、海外企業勤務を経て「Tinder」の日本及び台湾の代表を務めるなど、マッチング業界に長年かかわってきました。なぜマッチング業界に足を踏み入れたのか、事業を通じて何を目指しているのか、お話を伺いました。
(聞き手/井上和幸)
リクルートに入社し、「ゼクシィ縁結び」の前身のサービスを開発
――小野澤さんは、国際基督教大学卒業後リクルートに入社されました。リクルートを選んだのはどうしてですか。
小野澤 リクルートに入社される方には、「将来は企業経営をしたい!」という強い想いを持った方も多いのですが、わたしはそうではありませんでした。興味を持ったのは、「十人十色」というキャッチコピーに象徴されるリクルートのカルチャー。幼いころに海外で生活していたこともあって、わたし自身「十人十色」にフィットしていると感じました。同社でインターンも経験して、一緒に仕事をした人たちが個性的でオープンなマインドの方々だったこともあって、入社を決めました。
――入社して最初の配属はどちらでしたか。
小野澤 先端テクノロジーの部署でした。もともと企画をやりたかったんですが、リクルートの中で企画をやるにはシステムエンジニアを経験するか、営業を経験するかどちらかだと言われて、システムエンジニアを選びました。でも、自分の実力と皆さんの実力との間のギャップを感じて、大変でしたね。周囲には、将来は優秀な経営者になるだろうと感じさせる人も多くいて、わたしはそこに「十人十色」の力だけで入ってしまったわけですから(笑)。
――それだけに学ぶことも多かったのでは?
小野澤 リクルートは任せる力が大きいのが特徴。実際にやってみて、失敗してみて、失敗からどう学ぶかがその人の本質だという考えが徹底されていました。その中で成長することができて本当に感謝しています。わたしのビジネスマンとしてのコアは、リクルートで形づくられました。
また、プロダクトへの向き合い方も学びました。プロダクトは千三つ。千品目出しても当たるのは三品目くらいです。だから、た...
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