TOP イマ、ココ、注目社長! 「専門医偏在」の課題に挑戦し、誰も取り残さない医療をめざす。【後編】

2023/08/02

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イマ、ココ、注目社長!

第363回

「専門医偏在」の課題に挑戦し、誰も取り残さない医療をめざす。【後編】

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「誰も取り残さない医療を」というミッションを掲げる株式会社Medii。希少性の高い疾患に関して相談をしたい医師と、専門領域の知見をもつ専門医とのオンラインマッチングサービス「E-コンサル」を主軸に成長しています。

 

免疫難病の専門医としても活躍する代表取締役医師の山田さんは、採用に関してどんな軸を大事にしているのでしょうか? 山田さんが経営者として重視している価値観や、今後のMediiの展望についてもお聞きしました。

(聞き手/井上 和幸

 

採用の軸は、「ビジョン実現時に心から笑い合える仲間かどうか」

――現在Mediiのメンバー数はどれくらいですか?

 

山田 2023年7月時点で約50人のメンバー(うち社員10名弱)がいます。エキスパートとしてE-コンサルで回答してくれる医師は1000名以上に及びます。

 

戦略がマーケットフィットするまで、最初の頃は社員として雇用せず、副業でジョインしていただくことが多かったです。「組織にこんな人材が多いからこういう戦略にしよう」という発想はシーズドリブンで、市場のニーズをとらえにくく失敗につながりやすいからです。いまやっとMediiの針路が明確になってきたので、社員になってもらって一緒に世界観をつくっていく土台ができてきたところです。

 

――どんなバックグラウンドをもったメンバーが参画しているのでしょう?

 

山田 背景も強みも性格もさまざまです。医師、理学療法士、外資戦略コンサル、上場企業CTO、ヘルスケアベンチャー出身者など多岐にわたります。

 

――まさにダイバーシティを体現されているのですね。多様な強みをもったメンバーがワンチームになるために、山田さんが経営者として心がけていることは何ですか?

 

山田 めざすベクトルの向きが同じであることと、その大きさが最大化するように動くことです。Mediiの求める人材像は2つあります。1つは、その人のビジョンが、Mediiのめざす世界観と重なるかどうか。そのビジョンが実現したときに心から笑い合ってハイタッチできる仲間なのか。2つめは、そこを実現していくためのバリューを発揮できるかどうかです。

 

私たちの「誰も取り残さない医療を」というミッションでありビジョンを実現したいと心底思い、そこに向けたバリューを体現できていることが何より大事であるというのは痛感しているので、今のメンバーとともに、組織を強固にしていきたいですね。

 

ChatGPTの時代も「医師の暗黙知」を蓄積できるのはMediiだけ

――今後の事業展開のビジョンはどのようなものですか?

 

山田...

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プロフィール

  • 山田 裕揮氏

    山田 裕揮氏

    株式会社Medii 代表取締役医師

    和歌山県和歌山市出身。和歌山県立医科大学卒業後、内科領域を中心とした研鑽のため堺市立総合医療センターで研修。膠原病領域の専門性を身に付けるため聖路加国際病院、慶應義塾大学病院で勤務。自身が難病患者として、専門医不足の課題を痛みを持って体感したため免疫難病の専門医となったものの、一人で診れる領域、地域は限られていたことに課題を感じる。患者数も限られ、医師の知見に偏りが生じている難病診療を支える仕組みを作り、日本中、世界中の難病患者に最新最適な医療が届く世界に近づけたい強い想いからMediiを創業。日本リウマチ学会専門医・指導医として臨床現場も支えている。

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