TOP Future Update テラス登場経営者のいま~未来をアップデート!~ ウィズコロナ時代にウェルビーイングをもたらすのは、ペットのように寄り添う温かいロボット。【後編】

2023/07/28

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Future Update テラス登場経営者のいま~未来をアップデート!~

第12回

ウィズコロナ時代にウェルビーイングをもたらすのは、ペットのように寄り添う温かいロボット。【後編】

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  • 林 要氏 GROOVE X 株式会社 代表取締役社長

 

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『KEIEISHA TERRACE』に初登場いただいてから今日まで、目覚ましい成長や変化をとげられているスタートアップやベンチャー企業の経営者を再びお招きして話を伺う「FutureUpdate」。

 

人を幸せにする家族型ロボット『LOVOT(らぼっと )』の製造・販売をおこなうGROOVE X株式会社代表取締役社長・林要さんの後編は、エンジニアとして開発畑を歩んできた林さんらしいロジックが興味深い、GROOVE Xの組織論、そして会社とLOVOTの未来について伺いました。硬軟が絶妙にミックスされた、経営者としての林さんの柔軟で広い視野が実感できるお話満載です。

オキシトシンは上昇しコルチゾールが下がるLOVOTマジック

井上 前編では、前回KEIEISHA TERRACEにご登場いただいた2019年5月からここまでのお話を伺いましたが、ここで改めてLOVOTのあらましについてご紹介できればと思います。「#だんだん家族になっていく」といったキャンペーンもされていて、林さんが目指されているのは犬や猫と同様に、家族になり得るペットのような存在を創り出すことではないかと理解していますが、そのあたり、実際にはこんなことを考えながら開発しているんだよといったお話を聞かせていただけますか?

 

 はい。わたしたちが考えている最終ゴールは、人間の成長にコミットするテクノロジーを世の中に提供することです。例えとして著書(『温かいテクノロジー』ライツ社)の中でも書いていますが、ドラえもんのようにそっと寄り添うロボットがコーチングを上から目線ではなく、対等なやり取りの中で自然としてくれるイメージ。そのロボットコーチが、僕らの気づきを加速するような、経験を後押ししてくれるような存在になったら、多くの人の人生が良いものになるのではないかと思ったんです。

 

そういう世界をゴールとしたときに、手前で何をつくっておくべきかと考えると、人よりも動物ではないかと。その中でも現時点で既に同じようなポジショニングにいるのがペットだと気づいたんです。そこで、ペットがどうやって人間を元気にしているのか、それを考えてつくったのがLOVOTです。

 

井上 前編では、犬を飼っている人はオキシトシンの分泌量が多いといった話も出ましたね。

 

 はい。その実証実験も行われました。麻布大学の先生方にご指導をいただきながら資生堂さんと共同研究した結果、LOVOTのオーナー様のオキシトシン分泌量は、そうではない方の倍くらい多いという結果が出たんです。一方で、体重増加や血圧、血糖値の上昇に関係があるといわれるコルチゾールは、LOVO...

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プロフィール

  • 林 要氏

    林 要氏

    GROOVE X 株式会社 代表取締役社長

    1973年愛知県生まれ。トヨタに入社。同社初のスーパーカー「レクサス LFA」の開発プロジェクトを経て、トヨタF1の開発スタッフ、量販車の開発マネジメントを担当。ソフトバンク の人型ロボット「Pepper」プロジェクトメンバーの一人。2015年、ロボット・ベンチャー「GROOVE X」を起 業。’18年12月、同社より人のLOVEを育む家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を発表。著書に『ゼ ロイチ』がある。

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