2023/07/25
1/1ページ
イマ、ココ、注目社長!
第361回
最先端のXRやAIを活用し、新たな体験価値を創る。【後編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 本城 嘉太郎氏 monoAI technology株式会社 代表取締役社長
企業向けメタバースプラットフォーム「XR CLOUD」を中核事業とするmonoAI technology株式会社 。代表取締役社長の本城嘉太郎氏は、経営者として2度の創業、子会社の設立・買収、組織改変、上場と、様々な取り組みを行ってきました。後編では、会社を成長させる過程における組織づくりや人材育成、本城氏自身の経営観について伺いました。
(聞き手/井上 和幸)
最初の起業から現在まで、経営は権限委譲の歴史だった
――monoAI technologyの前身であるモノビットを、従業員30人規模で設立されてから10年が経ちました。現在の社員数はどのぐらいですか?
本城 130人ぐらいです。
――それはすごいですね!100人を超えるようになって、組織づくりや採用、育成は変化しましたか?
本城 最初に会社を興したときから考えると、やはり権限委譲の歴史ですね。数人規模だったときは採用も契約もプロジェクト管理も全部自分で見ていましたが、30人規模になると目が届かなくなります。とはいえ、単純に部下に任せればいいというものでもありません。一般の社員はお客さまからの要望を丸ごと聞き入れてしまいがちですし、それで予算オーバーが度々起きました。
どうすればいいかと考えて、自分が経営者として考えている計算を、いったん全て頭の外に出してシートにまとめたんです。人件費と経費と売り上げと、スケジュールや契約の条件まで。それをプロジェクト担当者1人ひとりに渡して、考え方のポイントを伝え、おのおのが自分で判断できるように指導しました。彼らは中間管理職としてお客さんと現場の板挟みになっているでしょうが、それができる人を増やしていかないと、事業も会社も成長できません。
その後、プロジェクト担当者の上に部長クラスの管理職を置き、次いで、新規事業を興す際、組織構造を構築する役員を置くようになった。組織の規模が大きくなるに従って、委譲する権限のレベルも高くなって、現在に至ります。
――本城さんご自身がなさっていたことを形式知化して、権限委譲していったということですね。
本城 僕の得意分野については型化して渡しますし、マーケティングなど専門外の分野はお任せしています。
――神戸本社のほかに、東京支社と高知オフィスを置いていますが、拠点毎の人員数はどうなっているのでしょう?
本城 現在は完全オンラインなので、「拠点」という意識は希薄になっていますね。オフィスに人数分の席を用意し...
こちらは会員限定記事です。
無料会員登録をしていただくと続きをお読みいただけます。