2023/06/02
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イマ、ココ、注目社長!
第350回
ユーザー数52万人。時間割アプリから生活サポートへ【後編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 横山 直明氏 株式会社ペンマーク 代表取締役CEO
2019年に誕生した大学生向け履修管理SNSアプリ「Penmark(ペンマーク)」。コロナ禍での停滞を乗り越え、アクティブユーザー数が52万人に達しています。
2018年、大学3年生の時に起業してペンマークを生み出したのは、横山直明さん。スタートトゥデイ創業者である前澤友作氏のファンドから資金を調達するなどして、事業を成長させてきました。
今後はどんな成長プランを描いているのでしょうか?
(聞き手/川内 イオ)
親和性が高い大学生協の事業領域
――2年目に惨敗した後、前澤ファンドから資金調達するためにどのような成長プランを描いていたのでしょうか?
横山 当初は、転職EX、アルバイトEXなど複数のバーティカルメディアを運営しているスタートアップ、じげんのマルチメディア戦略に注目していました。じげんを参考に、アプリ内で学生向けのバーティカルメディアを展開して、さまざまな商材やサービスを買えるようにしようと考えていたんです。 でも、前澤ファンドの最終審査の頃に、自分がやろうとしていることは大学生協の役割のオンライン化だと気づいて、前澤さんには「売り上げ2000億円を誇る大学生協の事業領域をDXしていくとプレゼンをしました。
――大学生協の事業領域のなかで、具体的にはどのあたりにチャンスを感じたのですか?
横山 例えば、4年制大学が700以上あるなかで、大学生協はだいたい200の大学で導入されており、教科書販売だけで何百億円も売り上げがあります。うちの時間割アプリは授業ごとに紐づいた教科書の情報も提供しているので、時間割を組んだらワンタップで教科書が買えて、翌日届きますというサービスがあったらいいなと思っていました。それ以外にも、バイト、家探し、資格取得、パソコンや教科書の購入など、学生市場は市場規模が大きいです。
――大学生協の市場規模の大きさとアプリの相性の良さが評価されたんですね。前澤ファンドから1億円調達した3カ月後、2021年春のキャンペーンはどうしたんですか?
横山 当社のSNSを使ったマーケティング、SNSにたくさんフォロワーがいる学生インフルエンサーとの協賛に加えて、前澤さんとのコラボレーションで新規ユーザーに毎日お金を贈るというキャンペーンを実施しました。この時は、20数万人にまで会員数が増えました。
M&Aでアクティブユーザーが52万人に
――一気に増えましたね。ほかにどんな手を打ったのですか?
横山 M&Aです。春のプロモーションが終わった後、早稲田大学の学生に特化したアプリ「わせコマ」や、大学...
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