2023/05/24
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イマ、ココ、注目社長!
第344回
”カスタマーサクセス×SaaS”の領域で注目のNextユニコーン。あらゆる企業の”顧客起点”マーケティングの実現を目指すAsobica。【後編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 今田 孝哉氏 株式会社Asobica 代表取締役CEO
近年、カスタマーサクセスの重要性に注目する企業が増えてきている中、この領域でSaaSを展開し、高い評価を受けているAsobica。
同社が展開する「coorum(コーラム)」では、コミュニティ運営から顧客分析までをワンストップで行い、顧客起点のPDCAを可能にします。また、ロイヤリティの高い顧客との継続的な接点創出により、ロイヤル顧客を生み出すドライバーを理解し、売上拡大に向けたアクションを見出すことができます。
同社を率いる今田孝哉さんは、「coorum」の前にリリースしたサービスからのピボットによってメンバーが離れていく経験をされました。そこで得た教訓をいかし、現在は離職率を低く抑えることに成功しています。今田さんはこの経験から何を学び得たのか。そして、大手企業にも導入されているロイヤル顧客プラットフォーム「coorum」でどんな未来を描いているのでしょうか?
(聞き手/川内 イオ)
メンバーの離脱から得た教訓
――BtoCの「fever」からBtoBの「coorum(コーラム)」にピボットしたことで、メンバーの大量離脱が起きました。この経験からなにを学びましたか?
今田 改めて組織づくりの重要性を強く感じました。特に採用活動ですね。事業内容で採用するのではなくて、ミッションやカルチャーという変わらないポイントで採用するべきだったなと。事業が変わったとしてもみんなで乗り越えていくような組織を作りたいと強く感じるようになりました。
――御社は今年2月の時点で「30カ月(2年半)離職者ゼロ」としています。具体的にはどのように採用を変えたのでしょうか?
今田 2つあります。ひとつは、経営陣の優先順位のトップに採用を持ってくることです。創業当初は事業を推進することや、プロダクトを作ることを優先していて、残った時間で採用活動を行なっていました。そうすると週に1人、2人、ひと月に4人ぐらいのペースで、妥協して採用するみたいなことが起きていたんです。それを反省して、採用にかける割合を仕事の60%から70%に引き上げ、ひと月に40人ぐらいのペースで面接をしています。また、つい最近まで一次面接では僕が担当し、二次面接でも取締役が担当するようにしていました。
――しっかりと採用に時間をかけるということですね。もうひとつは?
今田 自分たちが誰を採用したいのかをしっかり定義することですね。その際、ミッションとカルチャーへの共感は最重要とし、スキルや経験以上に、Asobicaの考え方や大事にして...
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