2023/03/24
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イマ、ココ、注目社長!
第322回
日本のあらゆる空間にIoTを。スマートホームの業界標準をつくる。【後編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 小暮 学氏 株式会社アクセルラボ 代表取締役/CEO & Founder 株式会社インヴァランス 代表取締役
業態の異なる2つの会社をつくり、着実に成長に導いている小暮学氏。その成長に合わせて自分自身のマネジメントスタイルも変化させ、変化を楽しんでいるそうです。経営者としての小暮氏の哲学、信念を語っていただきました。
(聞き手/井上 和幸)
役員の要望で「怒らない」マネジメントスタイルに切り替え
――今、会社の規模はどのぐらいになられていますか?
小暮 インヴァランスが160人弱ぐらい、アクセルラボが約60人といったところです。
――異業種2社を率いているわけですが、これまでどんな考え方で組織づくりを進めてきたんでしょう?
小暮 起業当初はほんの数人の会社で、みんな若かったので「できるヤツだけ残ればいいや」という感じでした。しかし、会社を成長させていくためには離職率も下げなくてはなりません。インヴァランスに社名変更した頃には50人ぐらいの規模になっていました。
不動産業界はいまだに極端な男社会ですが、インヴァランスはできるだけ女性に活躍してもらいたいと考えています。営業や販売の手法も含めて工夫していて、今は男女半々の構成です。
アクセルラボについては、開発スピードを維持するためにシニア・エンジニアの採用が中心ですが、離職率はかなり低いと思います。入れ替わりの速い業界ですが、数ヶ月で辞めるような人はほとんどいません。
――小暮さん自身のマネジメントスタイルは変わりましたか?
小暮 それはもう、すっかり変わりました。何しろ怒らなくなりましたからね。インヴァランスへの社名変更以前は、結構社員に対してぶちキレたりしていたんですよ(笑)。ところが、社名変更後の役員合宿で「社員に怒らないでください」と言われたんです。「怒るのはわれわれ役員の仕事だから、社長は褒めるだけにしてください」と。それからは一度も怒っていません。
――それは大きな変化ですね。僕らは、いろんな企業とお付き合いしてきた経験から、会社を伸ばす経営者は、必ず大きな変化を経ていると実感しています。
変化するのは当たり前。変化の質と方向こそが重要だ
小暮 僕は変化が好きなんです。あらゆるものは変化します。人間の細胞だって、2カ月経てば全部入れ替わる。どんなに硬い物質も、永遠に同じ形態を維持することはできません。エントロピーは増大していくわけですからね。でも、世の中には、永遠に続くものが1つだけあります。それが「変化」です。
岡倉天心は「変化こそ唯一の永遠である」と言っています。すべては変わりゆくという前提に立って、「いかに変わるか」という点にこそフォ...
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