2023/03/22
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イマ、ココ、注目社長!
第321回
日本のあらゆる空間にIoTを。スマートホームの業界標準をつくる。【前編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 小暮 学氏 株式会社アクセルラボ 代表取締役/CEO & Founder 株式会社インヴァランス 代表取締役
不動産投資会社・インヴァランス、住宅テック・アクセルラボの2社を創業し、牽引する小暮学氏。教育者一家に生まれ、「学」という名前をもらいながらも、幼少時はもっぱら外で遊び、親族から「突然変異」と呼ばれたそうです。けれども、起業を念頭に営業職に就いてからは経済や経営を猛勉強、目覚ましい業績につなげました。「起業する業種にこだわりはなかった」という小暮氏が「スマートホーム」に着眼し、アクセルラボ設立に至った経緯を伺いました。
(聞き手/井上 和幸)
26歳で初めての起業。それでも「遅い」と焦っていた
――早くから経営者を目指していたそうですが、就職先はどうやって選んだのですか?
小暮 20歳で就職したときに考えたのは、モノを売れる人間になりたいということと、実力主義の会社に入りたいということ。車のディーラーや宝石販売といった営業職をいくつか受けて、最終的に選んだのが不動産投資会社でした。理由は、扱う金額が大きいから。数千万円のモノが売れたら数百万円のモノも売れるだろうと考えたんです。
――経営のためにもまずは営業力を身に着けようと。実際に勤めてみていかがでしたか?
小暮 典型的なブラック企業でした(笑)。50〜60人いた新入社員が1年後には5人しか残らない。でも、僕自身はすごく楽しかった。日本全国の投資家のところを飛び回って、東京の自宅には月に4日ぐらいしかいないような生活でした。
――起業という目的があったから頑張れたんでしょうか?
小暮 就職してからは無我夢中で、起業しようと思っていたことさえ忘れていましたね。最初の会社に3年、そのあと先輩の会社に移って3年、その6年間は闇雲に働きました。しかしあるとき、後輩が起業するという話を聞いて我に返った。「2、3年勤めたら起業するつもりだったのに、もう6年も経ってしまった!」と。今から思えば、まだ26歳だったんですが。
――いざ起業するときはどんな会社をつくろうと考えたんですか?
小暮 起業直前に在籍していた会社は、営業力は最強だったものの、社内の雰囲気は殺伐としていました。僕自身はワーカホリックなので休みはいらないし、売れと言われればどんなモノでも売るんですが、会社としては偏っていますよね。自分が起業するなら、お客様によいものを提供し、従業員も喜んでくれるような、理想の会社をつくりたいと考えました。
――それで、2004年に最初の会社である現・インヴァランスを設立なさった。しかし、設立後に社名を変えていますね。...
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