2023/03/07
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イマ、ココ、注目社長!
第316回
「企業の成長請負人」として日本ブランドを世界へつなぐ!【後編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 濵野 智成氏 株式会社NOVARCA 代表取締役社長 CEO
株式会社NOVARCA(旧社名=トレンドExpress)は、グローバル市場に挑む日本企業をサポートする会社です。現在は、主力となる中国市場においてデータテクノロジーを駆使したプラットフォームを構築・提供し、「市場・消費者分析」、「プロモーション」、「流通販売」 を一気通貫して、企業のバリューチェーンの最適化を図っています。
代表取締役社長CEOの濱野智成さんは、デロイトトーマツグループを経て、前職のホットリンク社からカーブアウト型の分社で2017年1月に同社を創業しました。
後編では、創業時の苦労やピボットの経緯、そして今後の展望などをうかがっています。
(聞き手/井上 和幸)
調査・レポーティングに加えて、広告事業もスタート
――トレンドExpressという社名はどのように決められたのですか。
濱野 「爆買の予測レポーティング」のようなところから事業が始まったわけですが、そのときに「中国のトレンドをいち早く特急便で届けます」という意味で『トレンドExpress』となりました。どちらかというとサービス名だったものをそのまま社名にした感じですね。
――どんな体制でのスタートだったのでしょう。
濱野 2017年の分社化時、共同創業という形で、現在の取締役COOの中澤と数名でスタートしました。中澤は、2016年4月にホットリンクの経営企画マネジャーとして入社しました。彼は高校の同級生で、以前から、「いつか一緒に事業をやろう」という話をしていたんです。
ただ、そのときは、どちらかというと「ホットリンクという会社自体を成長させていこうぜ」という感じでした。
――その時点で、中澤さんには、どんな役割を期待されたのですか。
濱野 当時考えていたのは、データのレポーティングというのは、もちろん1つのサービスだけれども、「お客さんのバリューチェーンに対して大きな影響を与えなければいけないよね」ということでした。
というのも、単に調査・レポーティングだけの付加価値では、それほど大きな市場がないことはわかっていたからです。たとえば、日本国内で調査費用に使われるお金は2500億円くらい。一方で、それを広告やプロモーションに転換していくところで使われる費用は6兆5000億円ぐらいでした。市場規模が圧倒的に違います。
また、お客さんから、「リサーチによって、インバンドでどういう人が来ていて、どういうものが買われているかはわかった。では、どうやったらうちの商品は爆買されるようになるの?」と相談されたと...
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