2023/03/03
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イマ、ココ、注目社長!
第314回
導入実績2,500社を突破、脱炭素社会を加速するスタートアップ。【後編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 西和田 浩平氏 アスエネ株式会社 Co-Founder 代表取締役 CEO
創業から3年5か月で累計約31億円を資金調達したスタートアップ、アスエネ株式会社。
再生可能エネルギーの電力小売サービス「アスエネ」や独自のAIを活用した企業や自治体向けのCO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「アスゼロ」を手掛けており、出資企業には、シンガポールの政府系ファンドなどのアジアを拠点にする投資会社も名を連ねています。
すでに100名弱のスタッフを率いる西和田浩平さんは、マネジメントや採用でなにを意識しているのでしょうか? また、2023年から本格始動する海外進出などについても話を聞きました。
(聞き手/川内 イオ)
なにもかもひとりで担った創業期
――2019年10月にひとりで起業した後、当時メルカリで働いていたエンジニアのラクマさんに業務委託でシステム開発を依頼し、2020年5月に最初の事業、再生可能エネルギーの電力小売サービス「アスエネ」をリリースしています。その反響はどうでしたか?
西和田 創業してすぐに新型コロナウイルスのパンデミックが始まって、最初は不安もありました。でもサービスをリリースしたら、すぐに何社かから問い合わせがあったんです。その時はシステム開発以外のことはすべて自分で担当していたので、営業資料をつくってZoomでプレゼンすることを繰り返していました。
最初に契約してくれたのは、東北にある植物工場のお客さまです。植物工場は24時間電気を使うので電気料金のコスト削減ができて、なおかつCO2フリーになって環境面のブランディングにもなるということで、最初のミーティングで契約が取れました。それで「こういう売り方で、こういうお客様には売れるんだ」とわかったので、類似のポイントがある企業に電話をかけて営業をしました。そうしたらすぐに10社から契約をとることができたんです。
――ひとりで! それは大変ですね。
西和田 はい、電力の切り替えの手続きに手間と時間がかかるので、間もなくひとりでは限界だと思うようになりました。それで誰か、共同創業者として加わってくれないかと考えた時に、プレゼンして契約をとる以前に、そもそもアポを取るのが難しいと気づき、そこが得意な人がほしいと思って、キーエンスで働いていた岩田圭弘に声をかけました。岩田はいま、共同創業者として取締役COOに就いています。
組織づくりで意識するポイント
――岩田さんのキャリアを見ると、新卒でキーエンスに入社して3期連続1位を達成し、2012年に当時最年少でマネージャー就任など、キーエンスでもエース級だったことがわかります。どういうつながりがあったんですか?
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