TOP スペシャルコラムドラッカー再論 連邦型組織を成功させる5つの原則。

2023/01/16

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スペシャルコラムドラッカー再論

第349回

連邦型組織を成功させる5つの原則。

  • マネジメント
  • エグゼクティブ
  • 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

 

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ドラッカーは連邦型組織を成功させるには、単位組織の規模、独立性の程度にかかわらず、守るべき原則が5つあると言う。

 

(1)連邦型組織では、中央と分権化された単位組織の双方が協力である必要がある。

 

分権化という言葉はすでに一般化してしまったために捨てるわけにはいかないが、極めて誤解を招きやすい、中央を弱体化させる響きがあるとドラッカーは指摘する。

 

「連邦型組織では、企業全体の観点から、中央が明確な目標設定を行うことによって、単位組織に強力な方向づけを行う。それらの目標が、あらゆる部分に対し一流の仕事ぶりと高度の行動規範を要求する。」(『現代の経営』、1954年)

 

要するに、事業ごとに分権化するためにも、大前提として中央(本社・本部)が明確かつ強力な方向づけをしていなければだめだということだ。
また連邦型組織をうまく行かせるためには、中央で客観的な評価測定、管理を行えなければいけない。その評価のための尺度は、単位組織の経営管理者とその仕事ぶりを評価できるものでなければならない。

 

(2)連邦型組織における単位組織は、自らのマネジメントを維持できるだけの規模をもたなければならない。

 

連邦型組織では、可能なかぎり単位組織の数を多くし、それらの規模を小さくすることが望ましいとドラッカーは言う。しかしながら、自らが必要とする大きさと質のマネジメントを支えられないほど小さくてはならない。

 

「どこまで小さくすると小さすぎるのか。答えは事業によって異なる。」(『現代の経営』)

 

小売のような店舗ビジネスなら数名で運営される店舗がひとつの組織単位になるし、工業生産を行う企業では大ロットを企画・製造・販売する相応以上の規模の事業部がひとつの組織単位になる。

 

(3)連邦型組織における単位組織は、それ自体が成長の可能性をもたなければならない。

 

「安定した事業を一つの単位組織にまとめ、将来性ある事業を別の単位組織にまとめるなどという組織の仕方は拙劣である。」(『現代の経営』)

 

(4)連邦型組織における単位組織の経営管理者には、広い活動領域と挑戦の機会を与えなければならない。

 

単位組織とその経営管理者には、広い活動領域と責任を与えることが必要だとドラッカーは述べる。

 

「特にイノベーションのための責任を与える必要がある。さもなければ、日常の定型的な仕事しかできなくなる。連邦型組織では、単位組織が小さな場合でも活動の領域を広くし、経...

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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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