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2022/07/14

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とことん観察マーケティング

第72回

eスポーツが創る未来 経済と可能性

  • マーケティング

野林徳行です。「KEIEISHA TERRACE」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいております。

 

多くの企業では、『カスタマーを知る』ことが大事と言いながら、足元の数字を優先してしまいがちです。足元はもちろん大事ですが、カスタマーを知ることで既存事業のPDCAは回りやすくなり、新規事業の立ち上がりは早くなります。または修正が小さくなります。

 

72回目のコラムは、2022年5月28日に、全日本青少年eスポーツ協会 / Gameicの前川友吾会長との講演から抜粋したいと思います。講演のテーマは「日本の将来を担うeスポーツ」。前々回も、eスポーツについてレポートさせていただきましたが、今回は、コンテンツが企業や社会を巻き込んだりしていく様子についてレポートしました。

 

開会式はオリンピックさながらのエンターテインメント

講演では、まずLoL Worlds 2018 開会式の動画を流しました。LoL Worlds 2018 とは、2018年に韓国仁川で開催された eスポーツの世界大会です。東京ドームと同じくらいのキャパシティの会場で開催され、 オフラインでの来場者は5万人、 オンラインでの視聴者数は公式発表で9960万人でした。会場の様子はまさに熱狂。黄色い声ではなくて、怒涛のような期待感が会場内で渦巻いていました。

 

eスポーツには、リーグオブレジェンドやヴァロラント、エイベックスなど様々なゲームがありますが、世界大会はリーグオブレジェンドのみというように1コンテンツで開催されます。
開会式では、生身の人間と AR のキャラクターがステージで共演しています。オリンピックの開会式さながらに、その年の世界中の最新技術が開会式に詰め込まれるのです。最高峰のエンターテインメントとして世界中が熱く注目しました。

 

eスポーツ市場の規模感を感じる

eスポーツ市場は、おおよそ5億人・5兆円という市場規模ですが、これをゲーム市場にまで拡げるとさらに莫大な市場となっています。世界のゲーム人口は、2021年時点で28億人、eスポーツの大会は市場規模が1013億円という数字が出ています。また、世界一ユーザー数の多いスポーツタイトルである「フォートナイト」は3.5億人のユーザーを抱えています。eスポーツがオリンピック競技として採用されるのならば、ヴァロラントというタイトルが、採用されるであろうと言われています。
さらに、世界のeスポーツチームを見てみましょう。2019年時点で最も時価総額の高い eスポーツチームはおよそ400億円の価値をつけており、時価総額ランキング上位に食い込む「フナティック」というチームには、昨年、丸紅が18億円を投資しました。また、昨年、「FaZe Clan」 というeスポーツチームが上場する計画を発表、上場時の時価総額は10億ドルを超えると予想されています。

 

国内ゲーム/eスポーツ市場の推移

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プロフィール

  • 野林 徳行氏

    野林 徳行氏

    有限会社オフィスフレンジー 代表

    1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1987年リクルート入社。経営企画、事業戦略、商品企画、プロモーションプランニングなどを担当し、カスタマーを知ることに徹底的にこだわった行動で各事業の業績向上に寄与。ブックオフコーポレーションへの出向を経て、2003年ローソン入社。執行役員としてマーケティング、エンタテイメント、商品開発を担当し、数々のヒット企画を生み出した。2010年ローソンエンターメディア代表取締役社長に就任。2012年レッグス入社。CMOとしてキャラクターを活用した販売促進を強化。2016年FiNC CMO就任。人工知能を活用したヘルスケアアプリのマーケティングを推進。現在はブックオフコーポレーション取締役、高木学園マーケティング講師、NewsTV取締役など。著書「とことん観察マーケティング」をベースにした講演・研修を実施中。

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