TOP とことん観察マーケティング 天国と地獄を見た男 五十嵐由人さんの生き様と未来

2022/06/23

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とことん観察マーケティング

第71回

天国と地獄を見た男 五十嵐由人さんの生き様と未来

  • マーケティング
  • 有限会社オフィスフレンジー 代表 野林 徳行氏

野林徳行です。「KEIEISHA TERRACE」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいております。

 

多くの企業では、『カスタマーを知る』ことが大事と言いながら、足元の数字を優先してしまいがちです。足元はもちろん大事ですが、カスタマーを知ることで既存事業のPDCAは回りやすくなり、新規事業の立ち上がりは早くなります。または修正が小さくなります。

 

71回目のコラムです。今回は、1974年ディスカウントストア事業の先駆けとして、アイワールドを創業して一世を風靡した五十嵐由人さんとの対談企画をレポートします。現在80歳ですが非常に元気で、次回開催予定の対談企画テーマはeスポーツを予定しているそうです。すごいですね。

 

五十嵐由人(いがらしよしと)さん IWビリオネアクラブ株式会社 代表取締役社長

昭和17年福島県昭和村出身。福島県立福島農蚕高等学校中退。高校中退後、商売への夢を描いて神奈川県で出稼ぎ労働者となり、五十嵐組を結成。40年ダイクマ入社。ダイクマに入社後、わずか数年で営業責任者に上り詰め、その後ダイクマがイトーヨーカドーグループに買収されたのを機に、49年に退社し翌年日本におけるディスカウントストア事業の先駆けとして、流通業界の雄として、アイワールドを創業。年商400億円の企業に育てるも平成14年に民事再生を申請。令和元年IWビリオネアクラブを設立し、これまでの人生体験を踏まえた人材育成に努める。五十嵐由人経営塾塾長。大和晃三郎(やまとこうざぶろう)の芸名で演歌歌手としても活動。
著書に『天国と地獄を見た男~炎』(相模経済新聞社)。

 

すごい経営センスはどこから生まれたのか? 6歳~高校中退

6歳の時にたまたま父に連れられて万事屋に行ったときの感想。「うち何もないのに、ここにこんなに山ほど売る物があるって、これ一体どういうことだろう?」。そして、毎日覗きに行って「これ、天から降ってくるか、地から湧いてくるか」ずっと疑問を持ち続け、ある時「これだと、自分でもできるんじゃない?」という気分になり、自分で持っているものをちょっと袋に入れて売った。これが小学校2年のとき。商売の興奮の瞬間だったそうです。「この世の中に商売よりもすごいものは無い」と気がつきます。中学生の時には自分で何か商売したくて、アルバイトしてお金を貯めます。農家の長男なので、野菜の種を売ってみようということで、札幌農園に掛け合って代理店となります。なんと中学2年生です。

 

高校2年で中退することになって、「学歴で食えないし学力でも食えない。これは商売しかない。」 それで商売するにはお金がいるということで17歳の暮れから出稼ぎに出ます。そして18歳で独立、人を雇って事業をしてお金を貯めます。出稼ぎでは、ほとんどの人がついて行けないなか、「決めたことはやり抜く」というスタンスで1人で残ってもやり続け、最後は自分で棟梁として仕切ったのです。

 

ダイクマとの出会い

出稼ぎは福島...

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プロフィール

  • 野林 徳行氏

    有限会社オフィスフレンジー 代表

    1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1987年リクルート入社。経営企画、事業戦略、商品企画、プロモーションプランニングなどを担当し、カスタマーを知ることに徹底的にこだわった行動で各事業の業績向上に寄与。ブックオフコーポレーションへの出向を経て、2003年ローソン入社。執行役員としてマーケティング、エンタテイメント、商品開発を担当し、数々のヒット企画を生み出した。2010年ローソンエンターメディア代表取締役社長に就任。2012年レッグス入社。CMOとしてキャラクターを活用した販売促進を強化。2016年FiNC CMO就任。人工知能を活用したヘルスケアアプリのマーケティングを推進。現在はブックオフコーポレーション取締役、高木学園マーケティング講師、NewsTV取締役など。著書「とことん観察マーケティング」をベースにした講演・研修を実施中。