2022/06/08
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イマ、ココ、注目社長!
第237回
ファッションという業界を、えぐるように深く追求する。【後編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 株式会社TOKYO BASE 代表取締役CEO 谷 正人氏
昨今アパレル業界は低迷していると言われていますが、そんななかでも着実に売り上げを伸ばしている株式会社TOKYO BASE。同社は、「日本発を世界へ」をコンセプトに、日本のブランド及び技術を駆使し、セレクトショップとオリジナルブランドを運営しています。
代表の谷正人氏は、新卒でデイトナインターナショナルに入社し、翌年には事業部長に就任し、その約一年後には独立をするという大躍進を遂げています。学生時代から起業を考えていた谷氏ですが、どのような思いをもって現在まで至ったのかお聞きしました。
言霊でビジネスモデルが研ぎ澄まされる
――3店舗を抱えて独立するわけですが、この頃も具体的な計画は立てていたのでしょうか?石橋を叩いて渡る性格と伺っていたので、なにかありそうです。
谷 実は、そのときはまだ視点が低かったですね。100億を目指す!と金融機関やいろんなところで言っていました。だけど、企業理念についてはよく考えていたんじゃないかな。ビジョンや企業理念を聞かれると、「日本発を世界へ」と、いつも言っていました。
――「日本発を世界へ」は、現在の御社のミッションとして掲げられていますよね。
谷 これは、アメカジを取り扱うデイトナの真逆のことをしてやろうっていう気持ちがあったからなんです。ただ、それだけではなく、僕のファッションの起源でもある裏原も影響していると思います。
――冒頭でのお話がつながってくるわけですね。ただ、当時の日本では海外に憧れを抱く人も多かったですが、谷さんはそういう時期はなかったんですか?
谷 なかったですね。というのも、僕は4歳から7歳の間アメリカに住んでいたんです。そのせいか、変に外国に対する憧れをもってないんですよね。上裸で外を歩くおじさんが隣に住んでましたし(笑)。日本の方がかっこいいじゃんって思っていました。
その頃、日本とアメリカの違いを幼いながらも感じていました。日本の当たり前は海外では通用しないんだなと。日本語が通じなかったり、髪の毛の色が黒ではなかったり。そういう考えもあって、日本をもっと世界に広めたいと思うようになったのかもしれないです。
――なるほど。この頃からすでに世界まで視野に入れていたんですね。
谷 最初はノリで言っていた企業理念だったんです。だけど、何度も口にしていると、ゆくゆくは海外にもお店を出したい、海外を視野に入れている仲間と一緒にやりたいなと思うようになったんです。企...
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