2022/05/27
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イマ、ココ、注目社長!
第235回
目指すのは、“ヒトクセ”ある事業を皆が提供できる組織を作ること。
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 宮崎 航氏 株式会社 ヒトクセ 代表取締役社長
東京大学アントレプレナー道場を皮切りに、数々のビジネスコンテストで経験を積みながら、経営者としての土台を創ってきた、株式会社ヒトクセ・代表取締役社長の宮崎航さん。インターネット広告領域の事業で頭角を現し、2018年に黒字転換。現社名に改めて10年となる現在も、新規事業と既存事業との好バランスの中、さらなる成長を続けています。
「よいヒトクセで革新的な世界を創る」という印象的なフレーズをミッションとして掲げる同社。宮崎さんが考える“ヒトクセ”ある良い事業、そしてともに働きたいと考える“ヒトクセ”ある人材とは?
(聞き手/井上 和幸)
東大アントレプレナー道場入魂のサポートで学んだビジネスの基礎
――東京大学進学当時は、将来についてどのように考えていらっしゃったのですか?
宮崎 東大って、学生を“類”で募集して、学部は2年次以降に振り分けする進振り(進学振り分け)という制度を採用しているんです。ですから僕も理科二類で入学はしたものの、「何を専門的に学ぶのか?」ということ自体まだ考えていなかった。つまり、この時点で「起業しよう」といったことはまったく考えていませんでした。
――では、どの方面で働こうといったことも?
宮崎 はい。とくに具体的な志望もなく、ふつーの大学生でした(笑)。
――そうすると、起業に至るきっかけはどこにあったのでしょう?
宮崎 3年生になって就職活動をはじめ、いろいろな経営者の方とお目にかかったことが大きいと思います。とても魅力的な方が多く、「自分も将来は経営者になって、世の中にバリューを提供していきたい」と考えるようになりました。
――魅力的な経営者に出会ったとき、一般的な学生だと「この人の会社に入りたい」となることが多いと思いますが、宮崎さんの場合はご自身も経営者になろうと思われた。
宮崎 奨学金をもらいながら学費を捻出したり、政府の国際交流などに参加したりもしていたので、学生時代に受けた恩恵を何らかのかたちで還元したいという想いは持っていました。そんな中で経営者の方たちの話をうかがったことで、「自分自身の力でどこまでできるのか、腕試しをしてみたい」という気持ちも生まれたのだと思います。
――そこで、数々の賞を取られたビジネスコンテストなどへの出場がはじまるわけですが、やはり出場するとなると、どんな事業を提案するのかを当然考えなければいけませんよね。
宮崎 そうですね。最初は他の方のアイディアで、画像解析にAIをつか...
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