2022/05/18
1/1ページ
イマ、ココ、注目社長!
第234回
「できっこない」に挑み続ける。そこに予想もしない未来がある。
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- THECOO株式会社 代表取締役CEO 平良 真人氏
アーティストやタレントにとって、ファンの存在は重要です。彼らが活動を続けられるのもファンあってこそ。そんなファンとアーティスト・タレントをつなぐのがTHECOOのファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」。開設コミュニティ数は2022年3月末の時点で2,300を超え、利用者数も18万人以上という人気のコミュニティです。このほかにもTHECOOでは、ゲーム実況者に特化したインフルエンサー事務所「Studio Coup」、インフルエンサーの価値を見える化する「iCON Suite」、YouTuberと企業を繋ぐ「iCON CAST」、などを運営し、エンターテインメントの世界で確固とした地位を築いています。
代表取締役CEOの平良真人氏は、伊藤忠商事を皮切りに、ドコモAOL、ソニーで営業・マーケティング・ビジネス開発に従事。その後、Google Japanを経て、2014年にコンサルティング事業会社としてルビーマーケティング(現・THECOO)を設立しました。「起業する気はまったくなかった」という平良氏が、なぜ企業に至ったのか、THECOOとはどんな会社なのか、お話をうかがいました。
(聞き手/井上 和幸)
伊藤忠商事で学んだビジネスの基礎
――幼少期の平良さんは、お父様から大きな影響を受けたとうかがいました。
平良 父はパイロットで、いろんなことに興味・関心を抱いてアクティブに過ごす人でした。私に対しても、難しい本を読ませたり、難しい歴史の話を聞かせたり、さまざまな議論をしてきました。おかげで、知的好奇心をくすぐられましたね。現在の僕は、そんな父親に大きな影響を受けていると思います。
――その後、成長して社会人になり、伊藤忠商事に入社されます。入社の動機は何だったのでしょうか。
平良 当時から、エンタメ事業に興味がありました。特に音楽が大好きで、そちらの方面の仕事をしたいと思って伊藤忠に入りました。ところが、配属されたのは鉄鋼部。思いもよらない配属で、言われたことをこなすので精一杯でした。
その頃、商社不要論が唱えられ、そのようななかで鉄鋼部門はどうあるべきか、社内で真剣に議論をしました。そこで、インターネットを通じた取引を構築するというアイデアが出され、そのプロジェクトに関わるうちに、「インターネットを使った新しいビジネスが世の中を大きく変えるのではないか」と考えるようになりました。伊藤忠での経験は、今でも私のビジネスの基礎になっています。
――そうやってビジネスの基礎を学んだ伊藤忠商事ですが、やがて転...
こちらは会員限定記事です。
無料会員登録をしていただくと続きをお読みいただけます。