TOP イマ、ココ、注目社長! 現実世界をデータ化し、ソフトウェアで扱えるようにする。【前編】

2022/04/15

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イマ、ココ、注目社長!

第226回

現実世界をデータ化し、ソフトウェアで扱えるようにする。【前編】

  • 経営者インタビュー
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  • Idein株式会社 代表取締役 CEO 中村 晃一氏

 

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2015年創業のIdein(イデイン)は、IoTプラットフォーム「Actcast」を開発・運営するスタートアップです。「Actcast」は、カメラやセンサー類にAIを搭載した「エッジAI」で画像や音声など多様なデータを収集、ディープラーニングで処理・解析するエッジコンピューティング技術を採用。機器類もデータ転送コストも安価で、プライバシー・機密情報の漏洩リスクが低く、さらに柔軟に変更できるアプリが特徴の、PaaS (Platform as a Service)です。
Idein創業者の中村晃一さんは、東京大学大学院のコンピュータ科学専攻博士課程を中退して起業を志しました。しかし、その関心のありかは幼少時から現在まで一貫しているようです。学問の世界からビジネスの世界に転じた理由、企業家としての今後の展望について伺いました。

(聞き手/井上 和幸

 

宇宙を理解したくてコンピュータを学び、学際研究の経験から起業の道に

――大学に進学する際、音楽と科学のどちらを選ぶか迷われたそうですね。

 

中村 父が遺伝子工学の研究者なので、生まれたときから学問の世界は身近にありました。一方で、幼稚園の頃から音楽にも親しんでいた。高校生になって進路を選ぶとき、最初は音大を目指したんです。ピアノが下手と言われたけど、私がなりたいのは作曲家だから、演奏技術はそこそこでいいんじゃないかと。とはいえ、実際にはそうは問屋が卸さず、軌道修正して東大に進路変更したわけです。

 

――お父さまも喜ばれたのでは。

 

中村 両親はともに放任主義で、勉強や進路についてあれこれ言われたことはありませんでした。私自身が初心に戻って、やっぱりサイエンティストを目指すことにしたという感じでしたね。

 

――お父さまの姿を見て、自然と科学に興味が向いたのでしょうか。

 

中村 そうですね。子供の頃から、父の部屋に行けば学術書が山のように積まれていますし、居間でも一日中論文を読んだりしていましたから。加えて、母が助産師で、夜勤があったものですから、学校が終わったあと、学童保育代わりに父の研究室に連れて行ってもらったことが大きいかもしれません。研究者と実験器具に囲まれて過ごした時間が、科学への興味を養ってくれたと思います。

 

――そうなんですね。科学のなかでも特に関心を持った分野はありましたか?

 

中村 小学1年生のときにもらった誕生日プレゼントが宇宙の図鑑で、それをずっと読んでいましたね。図鑑といってもアインシュタインの相対性理論など、理論面も取り上げているようなもので...

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プロフィール

  • 中村 晃一氏

    Idein株式会社 代表取締役 CEO

    1984年生まれ、岩手県出身。遺伝子工学を研究する科学者の父をもち、身近に研究所がある環境で幼少期を過ごす。音楽にも興味があり、音大進学を希望していた時期もあったが、東京大学に進学。大学では主に高性能計算のための最適化コンパイラ技術を研究。その後、東京大学情報理工学系研究科コンピューター科学専攻博士課程に進学するが、一刻も早く自分の技術を世に出して社会に貢献したいという想いから中退。2015年、 画像処理などの技術の著しい進歩を目の当たりにし、新しいソフトウェア技術によって様々な革新的プロダクトやサービスが産み出されるであろう事を予感し、そのような最新技術を誰もが手軽に利用できるようにする為のプラットフォームを創るべくIdein(イデイン) 株式会社を創業。2017年、VCグローバル・ブレイン株式会社から資金調達。2018年には半導体大手の英ARM社から「ARM Innovator」に日本人(個人)として初めて選出された。2020年10月、第三者割当増資により20億円の資金調達を実施。