2022/05/20
1/1ページ
経営者力診断リリース記念スペシャルトークライブ
第8回
【小杉俊哉氏×井上和幸】「リーダーシップ1.5(調整型)」から「3.0(支援型)」「4.0(自律型)」へ
- 組織
- マネジメント
- 合同会社THS経営組織研究所 代表社員 小杉 俊哉氏
- 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO 井上 和幸
2022年2月24日(木)、スペシャルトークライブ「ポストコロナのリーダーシップ」が開催されました。経営者JPの「経営者力診断」リリースを記念するイベントです。
リーダーシップ論の専門家である小杉俊哉さんをお招きし、弊社代表取締役社長・CEOの井上和幸と、これから目指すべきリーダーシップのあり方について、ご参加の皆さまのご意見も踏まえながら語り合いました。対談を編集し、前後編に分けてお届けします。
(前編)コロナ禍におけるリーダーシップの課題とは?
(後編)「リーダーシップ1.5(調整型)」から「3.0(支援型)」「4.0(自律型)」へ
「リーダーシップ1.5(調整型)」から「3.0(支援型)」「4.0(自律型)」へ
小杉 リーダーシップ論は「the most studied and the least understood area」といわれます。つまり、研究され尽くされているが、よく分かっていないと。そこで私は、それぞれの時代を代表するリーダーシップのタイプを内容を時代に沿って整理してみました。
リーダーシップの原型は、西洋の王様や領主、日本なら藩主といった権力者にあります。強大な権力のもとに下々の者を従える。このリーダーシップを産業界に持ち込んだのがフォードの創設者、ヘンリー・フォードです。職人を集めて機械の一部のように使いました。彼はこう言ったそうです。「私は手が欲しくて職人を雇っているのに、なんで頭がついてくるんだ」と。こうした中央集権的な、コマンド&コントロール型のリーダーシップが「リーダーシップ1.0」です。
1920年代の後半に入ると、1人の人間がすべてを仕切るのは難しくなります。そこで生まれたのが、複数の人間に権限を与える「分権」という発想で、ゼネラルモーターズのアルフレッド・スローンという人が始めたと考えられています。日本で松下幸之助が事業部制を始めたのと、ほぼ同じ時期です。ただ、権限は分かれても、背景に権力があることは変わりません。なのでこれは「リーダーシップ1.1」です。
1960年代から台頭してきた「調整型リーダー」は、まさに日本的なリーダーのあり方です。運命共同体の船長、家父長的なリーダーですね。長期雇用、労使協調、年功的な給与運営。会社が社員の面倒を見るから、その代わりに指示に従え、と。これが「リーダーシップ1.5」で、80年代には北米の優良企業も、日本的な、家族的な経営を行っていました。
それが、90年代に入ると、そんな生ぬるいことでは会社が潰れる、チェンジ、チャレンジ、イノベーション、トランスフォーメーションで自転車を漕ぎ続けろ、という時代になりました。そこで登場したのが...
こちらはプラチナメンバー限定記事です。
プラチナメンバー登録(年間11,000円or月間1,100円)を
していただくと続きをお読みいただけます。
※登録後30日間無料体験実施中!