2022/05/02
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私が経営者になった日
第95回
【プレミアアンチエイジング 松浦清氏】土地勘のない分野に、開発未経験者とともに飛び込む(Vol.2)
- 経営
- キャリア
- 経営者インタビュー
- 松浦 清氏 プレミアアンチエイジング株式会社代表取締役社長
社長に任命された日=経営者になった日ではありません。経営者がご自身で「経営者」になったと感じたのは、どんな決断、あるいは経験をした時なのか。何に動かされ、自分が経営者であるという自覚や自信を持ったのでしょうか。
2010年2月に発売を開始したDUO(デュオ)『ザ クレンジングバーム』は瞬く間に人気商品
となり日本最大のコスメ・美容クチコミサイトのその他クレンジング部門で10年連続NO.1を獲得。さらに売上シェアランキングにおいても2年連続NO.1*1、発売開始からシリーズ累計出荷個数3000万個突破*2という高評価が続き市場を牽引する商品となっています。
成熟産業と言われるレッドオーシャンの中にブルーオーシャンを見つけることで成長を続けてきたプレミアアンチエイジング株式会社代表取締役社長 松浦清氏に3回にわたってお話をうかがいました。
コンサルタント時代に感じた「もどかしさ」の正体
外資系大手生命保険会社退職後の3年間、世界のエリートたちと共にビジネススクールで学ぶ道を選んだ松浦氏――。MBAを取得した後はコンサルティングファームへと身を投じることになった。
「当時は、MBA修了後の進路として、投資銀行か、コンサルティングファームを選ぶ人が多かったですね。私はMBAの知識を経営に役立てることができる点に魅力を感じて後者を選びました。その点でいえば、クライアント企業と一緒に戦略を立案し、実行に移すまでをサポートするという貴重な実務経験を積めたと思っています。
ただ、不満がなかったわけではありません。コンサルタントというのはあくまでアドバイスする側であって、最終的なデシジョンメイクをすることはできないからです。そのあたりのもどかしさは感じていましたね」。
その後、「やるからには自分で事業を興し、自分の責任においてデシジョンメイクしたい」という気持ちが強くなったことで、ついに起業に踏み切ることになる。
「人を雇って、働いてもらって、給料を払うという経験が初めてだったこともあり、失敗も多く経験しました。例えば、どこまで任せるかというのは、経営者であれば誰もが直面する問題だと思いますが、私の場合は任せすぎたことで、気がついたらその部門の経営状況が厳しくなっていたというようなことが何度かありました。一部門のこととはいえ、その影響が全体に及ぶこともありますから、経営に関するデシジョンメイクのプロセスには、要所要所で関与しなければならないということを痛感した出来事でしたね」。
いくつかの失敗を経験する前と後では、マネジメント手法、経営手法に変化はあったのだろうか。
「基本的には任せるというスタ...
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