TOP とことん観察マーケティング アフガニスタンの子どもを救え! 〜ドイツ国際平和村〜

2022/03/10

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とことん観察マーケティング

第66回

アフガニスタンの子どもを救え! 〜ドイツ国際平和村〜

  • マーケティング

野林徳行です。「KEIEISHA TERRACE」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいております。

66回目のコラムです。『カスタマーを知る』ことの大切さを毎回書かせていただいています。多くの企業では、『カスタマーを知る』ことが大事と言いながら、足元の数字を優先してしまいがちです。足元はもちろん大事ですが、カスタマーを知ることで既存事業のPDCAは回りやすくなり、新規事業の立ち上がりは早くなります。または修正が小さくなります。

 

今回は、年末にBS1スペシャルで放送されました「アフガニスタンの子供を救え! 〜密着ドイツ国際平和村の6か月〜」について書いてきます。

 

ドイツ国際平和村を知ったきっかけ

ドイツ国際平和村は、紛争や危機的状況にある子どもたちへの援助活動を行っています。紛争や危機的状況にある地域のケガや病気を抱えた子どもたちに、ドイツでの治療の機会を提供しています。

1999年、「世界ウルルン滞在記」の番組制作会社がドイツ国際平和村を訪れ、何度も取材、撮影、放映を繰り返し、ドイツ国際平和村の活動が日本で知られるようになりました。世界ウルルン滞在記の取材時には、女優・東ちづるさんがテレビチームとともにドイツ国際平和村を訪れました。東さんはドイツ国際平和村の活動に衝撃を受け、その時以来、ドイツ国際平和村施設を定期的に訪れ、日本国内でもボランティア活動をしています。東さんは、初めてドイツ国際平和村の子どもたちに会った時、その痛々しい傷口やケガに大きなショックを受けました。当時の放送を見て私も衝撃を受けましたので、この平和村の存在と、東ちづるさんの活動はずっと脳に残っていました。

 

ドイツ国際平和村の理念・背景・歴史

‘‘最も弱い立場にある罪のない小さな子どもたちが、世界のどこかで傷ついていたら、私たちは活動を続けます! 紛争や危機的状況にある母国で適切な治療を受けられることができない傷ついた子どもたちに、ドイツでの治療を提供しています。ここで、子どもたちは生きていくチャンスを得るのです。また、子どもたちの母国において、人々が 自らの力 で立ち上がれるように、現地プロジェクト活動を進めています。加えて、人々の 平和への意識を高めるための平和教育活動も行っています。‘‘(ホームページより)

 

ドイツ国際平和村は、1967年7月に設立され、ベトナム戦争によって犠牲となった子どもの援助が開始されました。現在では、ドイツでの治療のためにベトナムから子どもたちを受け入れる必要もなく、ベトナムにおける現地プロジェクト活動も、現地の人の手によって運営・管理されています。支援をしたベトナム人は、ナパーム弾の被害を受けて小児麻痺のような当時ベトナムでは対症療法がなかった病気や、戦争で負傷した子どもたちでした。母国で治療を受けられない子どもたちへ治療の機会を提供するドイツ国際平和村の活...

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プロフィール

  • 野林 徳行氏

    野林 徳行氏

    有限会社オフィスフレンジー 代表

    1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1987年リクルート入社。経営企画、事業戦略、商品企画、プロモーションプランニングなどを担当し、カスタマーを知ることに徹底的にこだわった行動で各事業の業績向上に寄与。ブックオフコーポレーションへの出向を経て、2003年ローソン入社。執行役員としてマーケティング、エンタテイメント、商品開発を担当し、数々のヒット企画を生み出した。2010年ローソンエンターメディア代表取締役社長に就任。2012年レッグス入社。CMOとしてキャラクターを活用した販売促進を強化。2016年FiNC CMO就任。人工知能を活用したヘルスケアアプリのマーケティングを推進。現在は、有限会社オフィスフレンジー代表、高木学園理事兼英理女子学院高等学校マーケティング講師、NewsTV取締役、4DT取締役、ログノート監査役。さらに、ブックオフグループホールディングス、聡研プランニング、ニューネックス、助成金制度推進センター、メローネと多岐にわたる業種で顧問を務める。著書「とことん観察マーケティング」をベースにした講演・研修を実施中。

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