TOP CxOの羅針盤 官僚をやめてベンチャーへ。日本初の「最高脱炭素責任者」。【前編】

2022/01/24

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CxOの羅針盤

第15回

官僚をやめてベンチャーへ。日本初の「最高脱炭素責任者」。【前編】

  • リーダーシップ
  • マネジメント
  • キャリア
  • 組織
  • 株式会社afterFIT CCO 前田 雄大氏

 

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グリーンエネルギーで脱炭素を目指す環境ベンチャー、afterFIT。2016年11月に温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組み「パリ協定」が発効する前月に創設され、世界的な気候変動対策や脱炭素の流れのなかで急成長を遂げています。

 

発電所の開発・メンテナンスから発電量予測、電力の需給調整まで手掛ける同社で、2021年4月からCCO(チーフ・コミュニケーション/カーボンニュートラル・オフィサー)を務めるのが、前田雄大氏。東京大学から外務省に入省されるも、官僚をやめてベンチャーに参画されました。その歩みやCCOとしての活動について、話を伺いました。

 

(聞き手/川内イオ)

公務員になるつもりがなかった学生時代

川内 afterFITでCCO(チーフ・コミュニケーション/カーボンニュートラル・オフィサー)を務める前田さんですが、特に「カーボンニュートラル」という珍しい役職に関しては現職に就く前のキャリアが強く影響していると思います。まずは、東京大学の経済学部を出て外務省に入った経緯について教えてください。

 

前田 わかりました。僕はそもそも、公務員になるつもりはなかったんですよ。東大でアメフト部に入ったのですが、当時はまだ昭和的な香りを残していて、勉強よりも部活優先という雰囲気だったので、4年間、部活に打ち込んで5年目に就職活動をするという先輩も多かったんです。それで、自分も先輩に倣って大学には5年間通おうと思っていたのですが、親に聞いたら「絶対にダメだ」と言われました(笑)。

 

川内 正直に相談したんですね。

 

前田 はい。でもやっぱり4年間は部活に集中したかったので、なにか方法はないかと考えたんですよ。それが見つかったのが、大学3年生の時でした。駒場から本郷にキャンパスが移るんですが、経済学部の掲示板に「学士入学合格者」という張り紙があったんです。

 

調べてみたところ、東大は必要な単位を取得すると自動的に卒業になるのですが、卒業後にもっと勉強したいという人が選考を受けて、後期課程だけ大学に在籍して授業を受けられるという制度でした。学士入学合格者のなかには学生の身分を維持したまま司法試験や公認会計士試験に挑戦している司法浪人、公認会計士浪人の人たちもいると知って、これだ! と思いました。

 

川内 4年間で大学を卒業した後に学士入学して、その時に就職活動をするということですか?

 

前田 そうです。両親に「もっと勉強がしたくなったから学士入学させてほしい」と頼んだら、「勉強がしたいならしょうがない」と認めてくれました。た...

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プロフィール

  • 前田 雄大氏

    株式会社afterFIT CCO

    1984年生まれ。2007年、東京大学経済学部経営学科を卒業後、外務省入省。 開発協力、原子力、大臣官房業務などを経て、2017年から気候変動を担当。 G20大阪サミットの成功に貢献。パリ協定に基づく成長戦略をはじめとする各種国家戦略の調整も担当。2020年より現職。自身が編集長を務める脱炭素メディア「EnergyShift」、YouTubeチャンネル「エナシフTV」で情報を発信している。オンラインをはじめ脱炭素記事を他媒体にも多数執筆している他、脱炭素に関する講演・企業コンサルも多数実施。