2021/11/08
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これからの時代はスタートアップが世界を作る。
第3回
大切なのは1階型経営と3階型組織で考えること(Vol.3)
- 経営者インタビュー
- スペシャル対談
- 株式会社ユニコーンファームCEO 関西学院大学大学経営戦略大学院 客員教授 田所 雅之氏
- 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO 井上 和幸
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「経営者を語る」――今回のゲストは株式会社ユニコーンファーム 代表の田所雅之さんです。田所さんは1978年の生まれ。2017年にユニコーンファームを設立。「イノベーションに革命を起こす」をミッションに、「ユニコーンを1,000社創造する」をビジョンに掲げ、講演や事業会社、スタートアップ向けにさまざまなサービスを展開しています。著書である『起業の科学』『起業大全』は起業家、経営者のバイブルとも呼ばれており、さらに新しく『超入門 ストーリーでわかる「起業の科学」』を刊行されました。
今回の対談では、「新規事業の創出にあたり、気をつけなければいけないこと」などについて、弊社代表取締役社長・CEO井上和幸と語り合っていただきました。(全6回)。
(Vol.2はこちら)
井上 既存のプレイヤーに対して、スタートアップとして田所さんがおっしゃったような形の参入をして、新たな価値創出のビジネスを創っていく。これ自体、ものすごくタフです。でも、いまは調達環境も良いから、そこがしっかりと描けて実行できるなら、立ち上げはできると思うんです。一方で、既存の会社がトランスフォーメーションをしなきゃいけない。会社もしたいと言っている。そういうとき、取り組みをどうアドバイスするのかも重要だと思います。
田所 付け焼き刃的なところで、僕が新規事業部門を立ち上げろと言われて、アドバイスさせていただくとき、1階型経営と3階型組織という話をしています。
従来の組織は1階型で、PL思考といいますか、組織がタコつぼになっていて、四半期にPL。そこに対して行動を最適化していく感じになる。
基本的に短期思考で、PLでいかにして歩留まりを下げていくかが重要。これは別に悪いことじゃないんです。ただ、いまの市場、カレントマーケットがずっと安定していて、未来永劫続く時代だったら、それでいい。いまの状況においても非文化な領域はあります。10年前の家電、10年前の車、10年前の石油だったら、これで別にいい。だけど、デジタル化が進んでいくと、いきなり垣根がやってくるわけなんです。
井上 そういうことですよね。
田所 GAFAみたいなのがどんどん浸食していく状況になってくると、PLをいかにして良くするとこだけしか思考にならない。そのためには3階建てかなと思っています。
「知の探索」と「知の深化」という表現をしますが、組織は3階建てにしていく。この「知の深化」は、トヨタ自動車なら、自動車を作ること。ここが非常に大...
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