2021/09/16
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イマ、ココ、注目社長!
第170回
デジタルネイティブな若手の声を聞かないのは、もったいないとしか思えない。【前編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 千株式会社 代表取締役社長 千葉 伸明氏
千株式会社は、業界最大手のインターネット写真販売サービスをはじめ、保育業界の課題を解消するさまざまなブランドを展開している。2004年から保育業界向けにユニークな事業を展開。近年では、保育士の働き方の点で社会的需要の高い保育ICT事業「はいチーズ!システム」が好調。2021年9月、ICTで保育士の働き方改革や、保育業界のDXを推進するため、保育業界向けの各ブランドを「SaaS型総合保育テックサービス」としてリブランディングし、『はいチーズ!』シリーズとして刷新した。業界トップまで登り詰めた代表取締役社長の千葉 伸明氏に、話を伺った。
(聞き手/井上 和幸)
人の2倍頑張れば、3倍成果が出る
──子供のころ、お父様が読まれていた藤田 田(ふじた・でん、日本マクドナルド社設立者)さんの『ユダヤの商法』を読まれたのだとか。僕も高校生の頃に親父の書棚から見つけて、何気なく勝手に読み出して、この本を読んで「商売って面白いんだ」と初めて知りました。
千葉 はい、そうなんです。17歳の頃に初めて読んで商売に興味を持ちました。
──同じ本を読んでいたのは偶然ですね。商売といえば、ご家族が経営者一族とお聞きしましたが、どういうことをやっていらっしゃったのですか?
千葉 「経営者一族」と聞くとかっこよく聞こえますが、サラリーマンがいなかったというだけのことです。例えば叔父は電気工事。3代続いています。別の叔父は建築、親父の母方の従兄から独立しました。もう一人は流通系、大手エンジニアリング会社を退社して独立し、いまはその事業を売却して、コンサルタントや顧問をやっています。あと、農家、新聞、旅館、いろいろです。私より上の代が経営者だったということですね。
──サラリーマンではなく、ご自身で事業をされている方が多かったのですね。
千葉 そうですね。多いというか、私が知る限り周りには経営者しかいませんでした(笑)。
──そういう家系に囲まれていたら、「自分も同じような道を辿るのだろうな」というようなことを、小さい時からお考えだった?
千葉 そうですね。難しく考えたわけでもなく、自然とそういうものだろうと思っていました。
──当たり前だったのですね。
千葉 会社に入って長く働いている自分のイメージが湧かなかったという点もありますね。「会社は自分で作るものだ」と考えていました。ただし、起業を成功させるためには、一定の社会人経験を積むことが必要だとは...
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